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- 科名・属名 : ヒメシダ科 ミゾシダ属
- 特徴 :
草丈10〜25cmの常緑性シダ。
根茎は短く、横に走り、岩に密着する。
葉は単羽状(羽状深裂)〜2回羽状中裂(基部に1〜3対の羽片がある)、葉身は披針形〜狭披針形、長さ(4.2-)6.2〜12(-18)cm、幅(1.2)1.6〜3(-4.6)cm。側羽片は長楕円状披針形、(7-)10〜15(-20)対あり、長さ(1.5-)0.6〜1.2(-2.1)、幅(0.4-)0.5〜0.6(-0.9)cm、先亜円頭〜鋭頭、辺縁は全蓮〜浅い波状縁。質は草質で濃黄緑色〜濃緑色。
葉柄は長さ(2.7-)4.3〜7.4(-11)cm、淡緑色で基部は褐色を帯びることがあり、半透明〜淡褐色の多細胞毛が密にある。鱗片は基部で密にあり、狭卵状披針形で茶褐色、有毛、長さ(1-)1.4〜1.9(-2.4)mm。
胞子嚢群は裂片の中肋と辺縁の中間に主脈の両側に2列に並び、長楕円形で、長さ(0.6-)1.2〜1.7(-1.9)mm、幅(0.5-)0.6〜0.8(-1)mm、包膜はなく胞子嚢の表面に刺状突起がある。
- 分布・生育地 :
本州(三重、広島県)、四国(愛媛、高知県)九州(北部)(奄美大島以南)〜沖縄(沖縄島以北) (国外:日本固有) 渓流沿いの岩間
- 撮影月日・場所 :
上・全体1 2013年1月28日 沖縄県国頭郡 中上・全体2 2012年10月23日 同 上 (上、中上は拡大写真あり、写真をクリック) 中下・葉(表) 同 上 下・胞子嚢群 2013年1月28日 同 上
- 撮影記 :
やんばるの森深く入り込み、道もない急な斜面を下って沢に降りる。
滑りやすい岩場の縁、この時期だとハブに出会う可能性が高いので、注意深く進む。
増水すればすぐに水面下に沈む沢沿いの岩場の上に、やや細長いこのシダがポツポツ生えていた。
葉裏を見ると、ミゾシダ特有の包膜のない黒く細長い胞子嚢群がしっかりついていた。
撮影しているうちに真っ暗くなり、そのうち大粒の雨が降り出し、増水を恐れて早々に引き上げた。
後日、別の水系で再度出会い、今度は天気の心配もなかったので、しっかり腰を落ち着けて撮影した。
その他のシダ
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