|
- 科名・属名 : ヒメシダ科 ヒメワラビ属
- 特徴 :
草丈90〜160cmの夏緑性シダ。
根茎は短く斜上し、塊状になって葉を叢生する。
葉は3回羽状深裂〜全裂、葉身は三角形〜広卵状長楕円形、長さ(30-)50〜100(-130)cm、幅30〜60(-90)cm。側羽片は(20-)22〜25(-26)対あり、卵状披針形〜長楕円状披針形、長さ(11-)19〜29(-33)cm、幅(5-)7〜11(-13)cm、有柄。小羽片は無柄で基部は小羽軸に流れて繋がった狭い翼がある。最終裂片は円頭〜鈍頭、波状縁〜鈍鋸歯縁。質は草質、表面は黄緑色〜淡緑色。
葉柄は淡緑色で基部は褐色を帯び、長さ(23-)43〜61(-75)cm。基部のみ鱗片があり、披針形〜狭披針形で有毛、褐色、長さ(3.3-)4.3〜5.6(-6.8)mm。早落性の毛がある。
胞子嚢群は裂片の中肋と辺縁の中間、主脈の両側に2列に並び、円形で径0.5〜0.6mm、包膜は円腎形、早落性の毛があり、表面には微小突起がある。
- 分布・生育地 :
本州(秋田県以南)〜九州(徳之島以北) (国外:朝鮮、中国) 低地の林縁、日当たりのいい場所
- 撮影月日・場所 :
上・全体1 2011年10月25日 東京都稲城市 中・全体2 2013年12月6日 同 上 (上、中は拡大写真あり、写真をクリック) 左下・胞子嚢群 同 上 右下・基部鱗片、毛 2020年8月23日 同 上
- 撮影記 :
多摩丘陵の南端に位置する川崎市の北部や稲城市は、今でも少しずつ人口が増えている地域で、空地や雑木林がいつの間にか新築住宅に変わっている。
そんな開発が進む地域でも、丘陵や谷間の縁の斜面には森が残り、林下には色々なシダが見られる。
丘陵下の遊歩道、道にはみ出すように伸びているのがこのシダだが、気にかける人はほとんどいない。
その他のシダ
|