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- 科名・属名 : ヒメシダ科 ヒメシダ属
- 特徴 :
草丈40〜100cmの常緑性シダ。
根茎は長く横走し、葉を疎らにつける。
葉は2回羽状中裂、葉身は広楕円状披針形〜広披針形、長さ(30-)37〜49(-65)cm、幅(16-)19〜28(-40)cm。基部は狭くならず、大きな側羽片と同じような頂羽片がある。側羽片は線状披針形、長さ(2.6-)5〜9.4(-15)cm、幅(0.8-)1.1〜1.5(-1.8)cm、辺縁と羽軸の中間まで切れ込み、基部は切形〜やや心形、無柄。裂片の先は鋭く尖り、全縁。質は紙質、やや光沢のある緑色〜暗黄緑色、無毛。
葉柄は淡緑色で基部は褐色を帯び、長さ(11-)20〜31(-40)cm。鱗片は基部のみにあり早落性、茶褐色で三角状長楕円形。葉軸や中肋の葉脈上だけに疎らに毛がある。
胞子嚢群は裂片と中肋の中間かやや辺縁寄りに狭い間隔でつき、円形で径(0.4-)0.5〜0.7(-0.9)mm。包膜は円腎形で毛がある。
- 分布・生育地 :
本州(福島、新潟県以南)〜沖縄 (国外:朝鮮、中国、台湾、フィリピン) 山野、道端
- 撮影月日・場所 :
上・全体1 2007年4月30日 沖縄県西表島 中上・全体2 2018年12月23日 沖縄県国頭郡 中中・全体3(群落) 2019年8月30日 高知県香美市 (上、中上、中中は拡大写真あり、写真をクリック) 中下・胞子嚢群1 2007年4月30日 沖縄県西表島 左下・胞子嚢群2 右上・頂羽片 2019年2月3日 神奈川県川崎市 左下・基部鱗片 同 上
- 撮影記 :
3枚とも沖縄の写真であるが、沖縄に固有の植物ではなく、本州でもよく見かけるシダだ。
しかも、シダの多い湿った林下ではなく、林縁や道端など人為的に撹乱されたような場所でよく群落を作って生えている。
しかし、普通種であることが逆に特徴がよくわかる写真を撮り損ねる要因になっている。
右上の写真のように頂羽片が槍の穂の様に長く伸びる姿が特徴的で、それが和名の由来になっている。
その他のシダ
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