ミゾシダモドキ(溝羊歯擬)

Thelypteris leveillei


ミゾシダモドキ1

  • 科名・属名 : ヒメシダ科 ヒメシダ属

  • 特徴 :
     草丈50〜100cmの常緑性シダ。
     根茎は横走し、まばらに鱗片をつけ、約5mmの間隔で葉をつける。
     葉は2回羽状中裂〜深裂、葉身は長楕円状披針形で下部に向かって次第に狭まり、長さ30〜60cm、幅15〜20cm。羽片は短い柄があるか無柄、下部の1〜3対の羽片は特に小さい。裂片は三角状長楕円形で、円頭〜鈍頭、全縁。羽軸の裏側には短毛が密生する。葉柄は長さ20〜40cm、緑色〜淡褐色、毛が密生する。
     胞子嚢群は裂片の中肋寄りにつき、円形で径約0.7mm、包膜はない。

  • 分布・生育地 :
     本州(千葉県以南)、四国、九州
     陰湿な林下

  • 撮影月日・場所 :
     2012年1月4日  静岡県浜松市
     中、下・胞子嚢群    同  上

  • 撮影記

  •  真冬の沢沿いは想像以上に寒い。からっ風が吹き抜けるたびに震えがくる。
     この時期、花は期待できないが、常緑性のシダは何とか観察できる。
     沢沿いに崖にこのシダが数株生えていた。本州千葉県以南から九州にかけて分布しているが、比較的少ない種とされている。
     ミゾシダの名がついているがミゾシダとは属が異なり、下部1〜3対の羽片、特に最下羽片が著しく短くなるのが特徴である。
    その他のシダ
ミゾシダモドキ2

胞子嚢群