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- 科名・属名 : ホングウシダ科 ホラシノブ属
- 特徴 :
草丈2〜4cmの常緑性シダ。
根茎は短く匍匐し、径0.5〜0.9mm。鱗片がやや密につく。
葉は2回羽状複生、葉身は卵形〜狭卵形、長さ2.1〜3.2cm、幅1〜1.2cm。側羽片は5〜6対で互生し、長さ0.5〜0.7cm、幅0.3〜0.4cm。小羽片はくさび形、下から2番目の羽片の小羽片で、長さ1〜2mm、幅0.6〜1.2mm、先は鈍頭〜鋭頭、全縁。質は薄い革質、淡緑色。
葉柄は黄緑色で、長さ0.8〜1.4cm。鱗片は基部のみにあり、早落性、毛状で褐色、長さ0.5〜1.5mm。
胞子嚢群は脈の先端、辺縁につき、ポケット状。包膜はやや膜質、卵形で淡灰白色、波状縁。
- 分布・生育地 :
九州(奄美大島)(西表島に似た種の報告有) (国外:日本固有) 川沿いの岩上
- 撮影月日・場所 :
上・全体1 2009年6月21日 鹿児島県奄美大島 中・全体2、下・胞子嚢群 同 上 (上、中は拡大写真あり、写真をクリック)
- 撮影記 :
奄美大島の特産種が生育するといわれる沢、数日前の豪雨のためか川底や川岸は削られ、特産種の草本はほとんど姿が見えない。
草本は早々にあきらめ、この沢にあるというシダに出会うべく、水に浸かっていない川岸の林床を探す。
この時期、奄美の川沿いはハブが多い。林下に一歩踏み込むのにも辺りを見回す。
しかし、いくら探しても姿はなく、あきらめて戻る途中、思いがけない場所でこのシダを見つけた。
思ったより小さいが、びっしりと岩上にしがみついて生えていて、葉裏の先端には胞子嚢もついていた。
その後、物凄い集中豪雨でこの沢も大きく荒れ、特産種もほとんど壊滅状態と聞いたが、このシダはどうなているのだろうか。
その他のシダ
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