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- 科名・属名: イノモトソウ科 エビガラシダ属
- 特徴 :
草丈8〜30cmの常緑性シダ。
根茎は短く斜上〜直立し、葉を叢生する。
葉は2回羽状深裂〜全裂、葉身は狭楕円状披針形〜長楕円形で先は鋭頭、基部は多少狭くなり、長さ(6.8-)10〜19(-31)cm、幅(1.8-)2.5〜4.2(-6.3)cm。側羽片は三角状披針形、(13-)14〜17(-19)対あり、長さ(0.5-)0.9〜1.6(-2.2)cm、幅(0.4-)0.7〜1.1(-1.5)cm、無柄。小羽片は長さ(0.3-)0.4〜0.6(-0.7)cm、幅0.2〜0.3cm、鈍頭で鈍鋸歯縁、基部は羽軸に流れる。質は硬い草質でややもろく、黄緑色、小羽片は粉白にならない。
葉柄は光沢のある紫褐色で、長さ(1.1-)2.3〜5.3(-8.2)cm。鱗片はやや密にあり、褐色で披針形、長さ(1.2-)2〜2.7(-3.2)mm。
胞子嚢群は裂片の辺縁につき、扁円形〜線形、隣り合うものが同士が合着し連なる場合がある。
- 分布・生育地 :
本州(和歌山県以西)、四国、九州 (国外:朝鮮(南部)、中国、台湾、インドシナ半島) 日当りのいい岩の隙間、石垣
- 撮影月日・場所 :
上・全体1 2013年3月23日 徳島県那賀郡 中・全体2、下・胞子嚢群 同 上 (上、中は拡大写真あり、写真をクリック)
- 撮影記 :
図鑑で目にする胞子嚢群のつき方に惹かれ、ぜひお目にかかりたいものだと思っていた。
関東地方にはなく、本州も限られた県しかないため、なかなか出会えないものと考えていた。
ある時出かけた四国で、このシダの自生地を教えていただいた。
そこは県道際の崖地で、岩間にへばりつくようにこのシダが葉を広げていた。
予想通り、葉縁につく胞子嚢群は何とも言えない美しさがあった。
和名は内側に巻き込む小羽片が海老の殻に似ていることからつけられているとのことだ。
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