ギンシダ(銀羊歯)

Pityrogramma calomelanos


ギンシダ1


  • 科名・属名 : イノモトソウ科 ギンシダ属

  • 特徴 :
     草丈30〜90cmの常緑性シダ。帰化。
     根茎は短く、葉は直立〜斜上する。
     葉は2回羽状複生、葉身は長楕円形〜狭長楕円形で先は鋭頭、長さ(16-)25〜50(-74)cm、幅(8-)10〜19(-29)cm。側羽片は狭長楕円状三角形で、(20-)24〜32(-38)対あり、長さ(4.2-)6.3〜12(-19)cm、幅(1.1-)1.6〜2.7(-3.7)cm、下部羽片は柄があり、中軸や羽軸には溝があって葉柄へ流れ込む。小羽片は楕円形〜へら形、長さ(0.6-)0.9〜1.7(*2.5)cm、幅0.3〜0.5(-0.7)cm、先は鋭頭で鋸歯縁。質は厚い草質、表面は淡緑色で下面はろう質の粉白に覆われる。
     葉柄は光沢のある暗紫褐色で、長さ(12-)19〜38(-47)cm。鱗片は基部のみあり、褐色で光沢があり披針形、長さ2.8〜4.1mm。
     胞子嚢群は葉脈に沿って羽片の裏面全体につき、包膜はなく裸出する。胞子は暗色で、不規則な網状の突起がある。

  • 分布・生育地 :
     帰化(熱帯アメリカ原産)(沖縄に帰化) (国外:旧熱帯域に広く帰化)
     山道や農道の際、畑

  • 撮影月日・場所 :
     上・全体1 2007年4月28日  沖縄県西表島
     中上・全体2 2014年9月4日    同  上
     (上、中上は拡大写真あり、写真をクリック)
     中下・胞子嚢群1    同  上
     下・胞子嚢群2 2007年4月28日    同  上

  • 撮影記 :
     シダの帰化種というのはそう多くはなく、これはそのうちの一つで沖縄で見られる。
     図鑑によると戦前に記録はなく比較的新しい帰化で、八重山諸島の山道や農道の路傍で見られるとされている。
     西表島で何度か見かけたが、道路際よりもパイン畑の中で見られ、ギンシダの和名の基になった裏面の粉白がよく目立った。
     しかし、パイン畑ではこのシダが繁茂していても何年か後に再度耕作され、生育地はよく移動する。

  • その他のシダ
ギンシダ2

胞子嚢群1

胞子嚢群2