モエジマシダ(燃島羊歯)

Pteris vittata


モエジマシダ1

  • 科名・属名 : イノモトソウ科 イノモトソウ属

  • 特徴 :
     草丈20〜100cmの常緑性シダ。
     根茎は短く斜上し、葉を叢生する。
     葉身は倒披針形で単羽状、長さ10〜80cm。羽片は20対以上あり、中ほどの羽片が一番大きく、線形で長さ6〜15cm、幅8〜12mm、先は尾状に長く伸び、普通は全縁、下部の羽片は短くなる。頂羽片は長さ20cm、幅1cm。葉柄はわら色〜淡褐色で長さ20cm以下、基部には密に鱗片がある。
     胞子嚢群は葉縁につき、羽片の辺縁に沿って長く伸びる。包膜は淡色。

  • 分布・生育地 :
     本州(和歌山県)、四国(愛媛県)、九州〜沖縄 (国外:世界の亜熱帯、熱帯域)
     日当りのいい原野、石垣

  • 撮影月日・場所 :
     2009年5月2日  沖縄県国頭村
     中 2001年9月24日    同  上
     (上、中は拡大写真あり、写真をクリック)
     下・胞子嚢群 2009年5月2日    同  上

  • 撮影記 :
     シダというと湿り気のある谷間の林下というイメージが強く、実際そういう場所に多くの種類のシダが生える。
     しかし、このシダは向陽の原野や石垣など、あまりシダが見られないような場所でよく見られる。
     写真の株も、一つは国道際の狭い草地、もう一つはススキが疎らに生える荒地だった。
     生育地からもわかるように繁殖力が強いシダで、和歌山県や愛媛県の記録は、自生というより逸出したものと考えられるようだ。
     胞子嚢群は葉縁に長く伸びてつき、イノモトソウ科ということがすぐにわかる。

  • その他のシダ
モエジマシダ2

胞子嚢群