ナチシダ(那智羊歯)

Pteris wallichiana


ナチシダ1

  • 科名・属名 :
     イノモトソウ科 イノモトソウ属

  • 特徴 :
     草丈1.5〜2mになる常緑性シダ。
     根茎は短く斜上し、茶褐色の鱗片をつける。
     葉は基部で3岐し、側枝は後側に短い枝を出すので全体は5角形状になり、長さ幅とも1mになる。各枝は2回羽状深裂、裂片は線状披針形でやや鎌状、長さ1.2〜2cm、幅2〜4mm。胞子嚢群をつけない辺縁には微鋸歯がある。葉柄は黄褐色〜暗紫色で光沢があり、太いものでは径1.5cm、長さ1mになり、基部に広披針形〜三角状長楕円形で茶褐色の鱗片をつける。
     胞子嚢群は裂片の辺縁に沿って長く伸び、裂片の辺縁が反転して偽包膜となる。

  • 分布・生育地 :
     本州(千葉県以西)〜沖縄 (国外:アジアの熱帯・亜熱帯域)
     山地の湿った林下

  • 撮影月日・場所 :
     2015年4月12日  鹿児島県屋久島
     中 2007年6月30日    同  上
     (上、中は拡大写真あり、写真をクリック)
     下・胞子嚢群    同  上

  • 撮影記 :
     和歌山県の那智山で見つかったことから和名がつけられていて、本州(千葉県以西)〜沖縄にかけて分布する暖地性のシダである。
     基本的には常緑であるが、本州の北限に近い場所では地上部が枯れることもあるようだ。
     写真は全て屋久島で撮影したもので、この島では林道沿いの林縁でごく普通に見られる。
     静岡県では、鹿の食害で多くのシダが消滅していた中でこのシダだけが残っていた。テンナンショウ属のように何か鹿の嫌いな成分でも含まれているのだろうか。

  • その他のシダ
ナチシダ2

胞子嚢群