リュウキュウイノモトソウ(琉球井之許草)

Pteris ryukyuensisi


リュウキュウイノモトソウ(胞子葉)

  • 科名・属名 : イノモトソウ科 イノモトソウ属

  • 特徴 :
     草丈(胞子葉)20〜50cmの常緑性シダ。
     根茎は短く斜上し、早落性の褐色〜黒褐色の鱗片をつける。
     葉は二形、胞子葉の葉身は1〜2回羽状複生、長楕円状卵形〜狭卵形、長さ(9-)13〜19(-26)cm、幅(2.5-)4.7〜6.8(-7.8)cm。側羽片は1〜2対、線形で長さ(5-)8〜11(-12)cm、幅(0.2-)0.4〜1(-2)cm、辺縁は反転して偽包膜となる。葉柄は淡緑色(時に表側は赤褐色を帯びる)、長さ(12-)14〜21(-27)cmと葉身より長い。
     栄養葉は1〜2回羽状複生、卵形で長さ(3.7-)5.8〜8.4(-11)cm、幅(2.4-)2.9〜3.7(-4.3)cmと胞子葉の半分程度。側羽片は普通1対で分岐することもあり、狭披針形で長さ(1.5-)2.4〜3.6(-5)cm、幅(0.7-)0.9〜1.2(-1.3)cm。頂羽片は側羽片の倍以上の長さとなり、先は鈍頭、辺縁は柔らかい鋸歯縁。
     胞子嚢群は羽片の辺縁のほぼ全体につき、線形。

  • 分布・生育地 :
     九州(鹿児島県南部)〜沖縄 (国外:台湾、フィリピン)
     路傍の土手や石垣

  • 撮影月日・場所 :
     2006年3月18日  沖縄県宮古島
     (上は拡大写真あり、写真をクリック)
     中・栄養葉 2013年9月5日  沖縄県伊江島
     下・胞子嚢群    同  上

  • 撮影記 :
     本土に分布するイノモトソウによく似ているが、胞子嚢をつけない栄養葉の幅が1cm程度となり、幅が狭いイノモトソウとの違いとされている。
     沖縄では石垣や道端、隆起珊瑚礁の岩場の間など各地でごく普通に見られるが、いつでも見られるということで逆にいい写真が撮れていない。
     沖縄へ出かける前は、今回こそこのシダのいい写真をと思っているのだが、現地では他のシダや花に気をとられ、後でいつも後悔している。

  • その他のシダ
リュウキュウイノモトソウ(栄養葉)

胞子嚢群