- 科名・属名 ： イワデンダ科 オオシケシダ属
注．「日本産シダ植物標準図鑑U」（海老原 淳著 学習研究社刊）のＰＰＧＩ分類体系では、メシダ科(ATHYRIACEAE)シケシダ属(Deparia)、学名同じ。 - 特徴 ：
草丈５０〜７０ｃｍの夏緑性シダ。
根茎は直立し、径約５ｃｍ、葉を叢生する。
葉は２回羽状深裂、葉身は披針形（ほぼ上下相称）で先は鋭尖頭、長さ(31-)４１〜５４(-67)ｃｍ、幅(9-)１３〜１７(-18)ｃｍ。側羽片は長楕円状披針形（下部羽片は縮小し長楕円状広披針形なることが多い）でほぼ無柄、最下羽片で長さ(1.1-)１．８〜３．５(-5.2)ｃｍ、幅(0.6-)０．８〜１．６(-2.9)ｃｍ、最大の羽片で長さ(6.1-)８．１〜１１(-13)ｃｍ、幅(1.5-)１．７〜２．２(-2.8)ｃｍ。小羽片は長楕円形、長さ(0.4)０．５〜０．８(-1.1)ｃｍ、幅(0.2-)０．３〜０．４(-0.5)ｃｍｍ、円頭〜鈍頭で縁は波状縁〜浅い鈍鋸歯縁。質は草質で鮮緑色。
葉柄は淡緑色〜赤褐色、長さ(7-)１０〜１７(-25)ｃｍ。基部の鱗片は密につき、披針形〜線形、長さ(6.6-)７〜１０(-14)ｍｍ、淡褐色で生時は半透明。毛はやや密にあり、淡褐色の多細胞毛。葉軸中部の鱗片はやや密〜密、有毛。
胞子嚢群は裂片のやや中肋寄りにつき、長楕円形（葉身先端部では鉤形のものが混じることがある）、長さ(1.2-)１．７〜２．３(-3)ｍｍ、包膜は長楕円形〜鉤形、硬くて全縁。 - 分布・生育地 ：
北海道〜九州 （国外：朝鮮、中国(安徽省)
山地の明るい〜やや陰湿な林下 - 撮影月日・場所 ：
上・全体 2020年9月6日 長野県戸隠
（上は拡大写真あり、写真をクリック）
中・葉(表)、以下全て 同 上 - 撮影記 ：
久し振りに訪れた戸隠高原、ある花の撮り直しにやってきたのだが、当時は全く気にもしなかったイネ科やシダに注意しながら歩くと、コースタイムの倍以上の時間がかかかる。
果実になった樹木も気にかかるので、左右だけでなく上や下も見ていかねばならないので大変だ。
遊歩道際で葉柄基部に半透明の鱗片を密につけたシダが目に入った。
ミヤマシケシダなど良く似たシダがあるので同定は難しく、葉柄の太さや葉軸の中部以上にも鱗片があることから本種と判断したが。
その他のシダ
