ヒロハミヤマノコギリシダ(広葉深山鋸羊歯)

Diplazium griffithii


ヒロハミヤマノコギリシダ

  • 科吊・属吊 : イワデンダ科 ノコギリシダ属

  • 特徴 :
     草丈70~100cmの常緑性シダ。
     根茎は短く横走し、やや太い。
     葉は2回羽状深裂、葉身は三角状卵形で先は鋭尖頭、長さ(34-)37~45(-55)cm、幅(22-)24~29(-31)cm。側羽片は卵状披針形~長楕円状披針形で有柄、(18-)20~22(-24)対あり、長さ(10-)12~16(-18)cm、幅(2.9-)4~6.7(-9.4)cm。小羽片は無柄か基部は羽軸に流れ、長楕円形、長さ(1-)1.4~2.2(-3.3)cm、幅(0.6-)0.7~0.8(-1)cm、先は円頭~鋭頭で鋸歯縁。質は硬い紙質で深緑色。
     葉柄は淡緑色~淡褐色、長さ(30-)38~50(-59)cm。鱗片は最下部でやや密、それより上では疎らとなり、披針形で黒褐色~黒色、長さ(7.4-)8.5~10(-12)mm。
     胞子嚢群は裂片の中肋近くから辺縁まで伸び、狭長楕円形で長さ(2.6-)2.9~3.2(-3.6)mm。包膜は狭長楕円形で微鋸歯縁。

  • 分布・生育地 :
     九州(鹿児島県)~沖縄 (国外:中国(南部)、台湾、フィリピン、東南アジア、インド)
     山地林下

  • 撮影月日・場所 :
     上・全体 2016年12月23日  鹿児島県奄美大島
     (上は拡大写真あり、写真をクリック)
     中・胞子嚢群、下・鱗片    同  上

  • 撮影記 :
     カンアオイ類の撮影に訪れた真冬の奄美大島、この時期ならハブは出てこないだろうと思うが、両側から草の茂る狭い林道を歩く時はさすがに緊張する。
     その道端、樹幹に着生したマツバランを見つけ、撮影しようと少し林下に入るとこのシダに気がついた。
     小羽片の形やつき方などから本種としたが、同定に自信はない。

  • その他のシダ
胞子嚢群

基部鱗片