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- 科名・属名 : イワデンダ科 イワデンダ属
- 特徴 :
草丈15〜35cmの夏緑性シダ。
根茎は短く小さな塊状となって直立し、葉を叢生する。
葉は2回羽状中裂〜深裂、葉身は狭披針形で鋭尖頭、下部は次第に狭くなり、長さ(13-)18〜25(-30)cm、幅(2.9-)3.4〜4.6(-5.6)cm。側羽片は長楕円状披針形、(19-)24〜31(-34)対あり、基部は広いくさび形から切形、先は鈍頭で波状縁、無柄で、長さ(0.3-)0.4〜0.5(-0.7)cm、幅(0.4-)0.5〜0.7(-1)cm、最大羽片では、長さ(1.7-)1.8〜2.6(-3.8)cm、幅(0.6-)0.7〜1(-1.2)cm、裂片は長楕円形で鋸歯縁。質は薄い草質で淡緑色、裏面は白っぽく、半透明の腺毛が全体にある。
葉柄は赤褐色で光沢があり、長さ(1.3-)1.6〜2.9(-4.2)cm。鱗片は基部に多く、披針形で辺縁に突起があり、淡褐色(中心部に光沢のある紫褐色の斑が入ることも)、長さ(4.2-)4.6〜6.4(-8.3)mm。
胞子嚢群は裂片の辺縁近くにつき、円形で径(1-)1.1〜1.3(-1.5)mm。包膜は球形(袋)状で大きく、淡褐色で膜質。
- 分布・生育地 :
北海道〜九州(熊本・宮崎県以北) (国外:朝鮮、中国、ロシア(極東)) 山地林下の岩上
- 撮影月日・場所 :
上・全体1 2008年8月2日 長野県木曽郡 中上・全体2 2011年10月18日 静岡県浜松市 (上、中上は拡大写真あり、写真をクリック) 中下・葉表 2024年5月6日 東京都奥多摩 左下・胞子嚢群 2008年8月2日 長野県下伊那郡 右下・葉柄基部鱗片 2024年5月6日 東京都奥多摩
- 撮影記 :
胞子嚢群が袋に包まれているのでこの和名がつけられている。
山地の崖の岩場や林下の岩上で見られるが、平地や南の地方では少ない。
シダの撮影を始めたばかりの頃に見かけ、胞子嚢群のつき方の面白さに惹かれた。
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