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- 科名・属名 :
イワデンダ科 キンモウワラビ属 注.APG分類では、キンモウワラビ科(HYPODEMATIACEAE)
- 特徴 :
草丈60〜100cmの常緑性シダ。
根茎は横走し、葉をやや接してつけ、密に鱗片をつける。
鱗片は長楕円状披針形で、長さ2.5〜4cm、幅2.5〜4mm。先は鋭尖頭、全縁、褐色でやや光沢がある。
葉身は3〜4回羽状複葉、五角形〜三角状長楕円形、長さ30〜60cm、幅20〜40cm。羽片の最終裂片は長楕円形、鈍頭で基部は軸に流れ、縁は浅く裂ける。質は薄い紙質で、鮮緑色。中軸の表側には溝があり、羽片の溝に繋がる。葉柄は長さ30〜50cm、わら色で平滑。
植物体の各部に鋭く尖る毛があるが、腺毛はない。
胞子嚢群は裂片のやや中肋寄りにつき、包膜は円腎形〜馬蹄形、幅約1mm、白色〜灰色で密に毛がある。
これまでキンモウワラビ属はイワデンダ科とされていたが、その後オシダ科とされ、最新のAPG分類ではキンモウワラビ科とされている。
- 分布・生育地 :
本州(関東地方、山梨・長野・山口県)、四国(高知県)、九州 石灰岩の岩の隙間
- 撮影月日・場所 :
2008年7月12日 群馬県甘楽郡 中・胞子嚢群 同 上 下・鱗片 2007年8月4日 同 上
- 撮影記 :
和名の由来は下の写真のように、根茎や葉柄基部にある褐色で光沢のある鱗片を金色の毛(キンモウ)に見立てたことによる。
シダに詳しい花仲間に案内されたのは山麓の民家、石灰岩を積み重ねた石垣の隙間にこのシダが生えていた。
根元を覗き込むと、金色(?)の毛が密生していて、和名の由来になったことが実感できた。
葉をひっくり返して見ると、胞子嚢を覆う包膜の色も白っぽい灰色で、これもなかなか面白いものだった。
ここにはかなりの株が点在していたが、全国的には分布の限られたシダで、普通石灰岩地の岩間に生えるようだ。
その他のシダ
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