ミヤコイヌワラビ(都犬蕨)

Athyrium frangulum


ミヤコイヌワラビ1

  • 科名・属名 : イワデンダ科 メシダ属

  • 特徴 :
     草丈60〜90cmの夏緑性シダ。
     根茎は直立し、葉を叢生する。
     葉身は卵形〜楕円形、3回羽状全裂〜複生、長さ30〜50cm、幅20〜27cm。質は厚いが柔らかく、葉面にはツヤがある。羽片は披針形〜狭三角形、長鋭尖頭で中軸に斜めにつき、長さ17cm、幅6cmに達する。小羽片は狭楕円形、羽状に切れ込む。中肋には長さ1.5mmの刺がある。葉柄は長さ15〜50cm、緑色〜紫色を帯び、基部に披針形で褐色〜茶褐色の鱗片がある。
     胞子嚢群は中肋近くにつき、鉤形のものが多く、背中合わせのものも混じり、包膜の辺縁は不規則な鋸歯縁。

  • 分布・生育地 :
     本州(関東地方以西)〜九州 (国外:日本固有)
     山地の川沿いなど湿り気の多い林床

  • 撮影月日・場所 :
     2015年7月5日  広島県広島市東区
     中 2013年7月20日  広島県広島市佐伯区
     (上、中は拡大写真あり、写真をクリック)
     下左・胞子嚢群  広島県広島市東区
     下右・葉柄・葉表    同  上

  • 撮影記 :
     あるシダの図鑑で葉軸の写真が載せられ、鮮血のような色が特徴と書かれていた。
     分布域的には関東地方にもあるようであるが見たことはなく、中国地方に出かけた際やっと目にすることができた。
     湿気の多い川沿いに生えるという生育環境通り、沢近くの林下に水っぽい姿で生えていた。
     雨の中の出会いで水っぽい姿はその通りだったが、鮮血のような色の軸は、ダンドタイプということで途中から緑色に変わっていて少しガッカリした。
     2度目に出会った時は、葉表中肋に生える刺も写りこむように紫色を帯びた葉軸を撮影した。

  • 葉柄・葉表

    その他のシダ
ミヤコイヌワラビ2

胞子嚢群