ムニンミドリシダ(無人緑羊歯)

Diplazium subtripinnatum


ムニンミドリシダ

  • 科名・属名 :
     イワデンダ科 ノコギリシダ属

  • 特徴 :
     草丈70〜80cmの常緑性シダ。
     根茎は短く這い、枝をやや疎らにつける。
     葉身は2回羽状複葉、広卵形で長さ30〜50cm。羽片は大きいもので長さ6cm、幅2cm。小羽片は羽軸に対し80〜90度につき、二次小羽片(裂片)は小羽軸に対しほぼ直角につき、羽状に浅裂〜中裂し、鋸歯縁で小さいものは基部が少羽軸に流れる。葉柄はわら色、基部は暗色で長さ30cm程度、鱗片は三角状披針形、濃茶褐色で長さ約1cm、幅約1.5mm。
     胞子嚢は裂片の辺縁と中肋の中間か中肋よりにつき、短い線形。

  • 分布・生育地 :
     小笠原諸島(固有)
     山地のやや陰湿な林下、岩上

  • 撮影月日・場所 :
     2011年6月28日  東京都小笠原諸島
     下・胞子嚢群    同  上

  • 撮影記 :
     その年は雨が極端に少ないとのこと、道端の草も枯れているものが多かったが、さすがにこの深い林下は湿り気が感じられるような場所だった。
     適度な湿り気があるせいか、それまであまり見かけなかった多くの植物が次から次へと現れ、なかなか前へ進めないほどだった。
     このシダはそんな山道の途中で見かけたが、個体数はあまり多くなかった。

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胞子嚢群