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- 科名・属名 : イワデンダ科 ノコギリシダ属
- 特徴 :
草丈50〜80cmの常緑性シダ。
根茎は長く横走し、先端に披針形で暗褐色の鱗片がある。
葉身は単羽状、広披針形で長さ20〜45cm、幅10〜20cm。側羽片は17〜18対、上部のものは次第に小さくなるが中軸に流れず、頂羽片はない。下部の側羽片は狭披針形で鎌状になり、長さ6〜10cm、幅約1.5cm、基部は前側に耳状に尖り、後側はくさび形、辺縁には鋭鋸歯がある。質はほぼ革質、表面は光沢のある暗緑色、葉脈は窪む。
葉柄は緑色で基部は暗褐色、長さ20〜30cm。鱗片は下部のみ疎らにあり、披針形〜広披針形で暗褐色。
胞子嚢群は中肋寄りにつき、長さ3〜6mm、包膜は全縁。
- 分布・生育地 :
本州(福島県南部、能登半島以南)〜沖縄 (国外:朝鮮(南部)、中国、台湾) 山地の陰湿な林下、岩上
- 撮影月日・場所 :
2007年3月4日 埼玉県秩父 (上は拡大写真あり、写真をクリック) 中 2013年1月3日 愛知県新城市 下・胞子嚢群 2007年3月4日 埼玉県秩父
- 撮影記 :
和名の由来は、中の写真のように羽片の辺縁の鋸歯を鋸の歯に見立てたものだが、上の写真のようにあまり鋸歯状になっていないものも良く見かける。
初めてシダの撮影に出かけたとき、滝壺近くの岩場に群生しているのを見かけ、その見事さに感動した。
ただ、元々のフィルムの写真の青カブリが酷く、スキャン後カラーバランスを調整したが、本来の色には程遠く、中の写真の色が実際の色に近い。
冬には本土ではほとんど花が見られないが、その点常緑性のシダは他の植物が枯れているので観察しやすいというメリットがある。
花好きは冬の間暇をもてあまし、鳥見(バードウオッチング)や私のようにシダなどに興味を持ち始めるという人も多い。
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