オオシケシダ(大湿気羊歯)

Depararia bonincola


オオシケシダ

  • 科名・属名 :
     イワデンダ科 オオシケシダ属

  • 特徴 :
     草丈60〜120cmの常緑性シダ。
     根茎は太く直立し、高さ30cm程度になることもあり、葉を叢生する。
     葉は卵状広披針形〜披針形、2回羽状深裂、長さ(43-)54〜62(-66)cm、幅(23-)27〜32(-35)cm。
     側羽片は長楕円状披針形〜長楕円状狭披針形で鋭尖頭、長さ11〜14(-16)cm、幅(1.7-)2〜2.8(-3.5)cm。
     小羽片は1〜2mmの間隔でつき、長楕円形で長さ(0.6-)0.8〜1.1(-1.3)cm、幅(0.4-)0.6〜0.7(-0.8)cm、先は鈍頭〜鋭頭、縁は浅い鈍鋸歯縁。質は草質でやや硬く、表面は緑色で無毛。
     葉柄は緑色で長さ(14-)27〜37(-41)cm。基部の鱗片は披針形、黄褐色〜褐色、長さ10〜14mm。下部では密につき、上部では疎ら。
     胞子嚢群は裂片の中肋と辺縁の中間につき、線形〜狭長楕円形、長さ(1.9-)2.3〜3.1(-4)mm。包膜は全縁。

  • 分布・生育地 :
     小笠原諸島 (国外:日本固有)
     やや湿った林下

  • 撮影月日・場所 :
     上・全体 2011年6月30日  東京都小笠原諸島
     (上は拡大写真あり、写真をクリック)
     下・胞子嚢群    同  上

  • 撮影記 :
     小笠原諸島は本州から1000kmも離れた絶海の孤島で、動植物は固有種の比率が圧倒的に高い。
     飛行機の便は無く、ほぼまる一日かかる船便しかないので、そう簡単に訪れるという訳にはいかない。
     そのせいもあって、極希少種を除き多くの固有種は、登山道や遊歩道を歩いて見つけることができる。
     このシダも固有種で、シケシダの仲間はこれしかないので見分けることは難しくない。

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