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- 科名・属名 : イワデンダ科 メシダ属
- 特徴 :
草丈60〜100cmの夏緑性シダ。
根茎は塊状で斜上し、葉を叢生する。
葉は3回羽状深裂〜全裂、葉身は三角状卵形〜長楕円状披針形で先は鋭頭〜鋭尖頭、基部は狭くならず、長さ(38-)42〜48(-52)cm、幅(28-)30〜36(-39)cm。側羽片は長楕円状披針形で鋭頭〜鋭尖頭、短い柄があり、長さ(13-)16〜20(-23)cm、幅(4.3-)6.3〜8.5(-9.5)cm。小羽片は長楕円形〜卵状長楕円形、鋭頭〜円頭で鋭鋸歯縁、長さ(1.8-)2.2〜2.9(-3.6)cm、幅(0.8-)1〜1.3(-1.8)cm。質は草質で淡緑色、軸や葉の表面に細毛がある。
葉柄は淡緑色で基部は褐色、長さ(23-)32〜45(-55)cm。鱗片は最基部でやや密、それより上ではごく疎らにつき、披針形〜狭披針形で淡褐色、長さ(4.8-)6.8〜12(-19)mm。
胞子嚢群は裂片の中肋寄りにつき、円形〜楕円形、長さ0.9〜1.3(-1.9)mm。包膜は長楕円形〜鉤形、辺縁は細かく裂けて毛状。
- 分布・生育地 :
北海道〜九州 (国外:朝鮮(南部)、中国(東部)) 山地のよく日の当たる湿地、小川の縁
- 撮影月日・場所 :
上・全体 2015年7月21日 群馬県尾瀬 中上・全体 2018年7月24日 同 上(上は拡大写真あり、写真をクリック) 中中・葉表、中下・胞子嚢群1 2015年7月21日 同 上 左下・胞子嚢群2、右下・基部鱗片 2018年7月24日 同 上
- 撮影記 :
サトメシダの品種で母種の葉表や軸がほぼ無毛であるのに対し、本種では細かい毛に覆われるのが特徴である(中中の写真)。ただ、無毛型への移行型もあるようだ。
尾瀬の花見は林下であれ湿原であれ数多くの種類の花が見られ、ついそちらに目がいってシダは後回しになり、未撮影だったことを帰路の車の中で気がつくことも多い。
そんなことを何度か繰り返し、やっと尾瀬が原記載産地のこのシダを撮影した。
尾瀬には多くの花が知られているが、調べるとシダの記録もかなりある。これからはシダにかける時間を増やしていきたい。
その他のシダ
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