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- 科名・属名 : イワデンダ科 メシダ属
注.「日本産シダ植物標準図鑑」(海老原 淳著 学研刊)ではヒロハイヌワラビの品種(foma)の位置づけ
- 特徴 :
草丈30〜60cmの夏緑性シダ。
根茎は直立〜斜上し、葉を叢生する。
葉は2回羽状浅裂〜複生、葉身は広三角形〜広卵形、長さ20〜35cm、幅20〜30cm、基部が最も幅が広く、先は急に狭まる。側羽片は披針形〜長楕円状披針形、長さ10〜15cm、幅4〜5cm、先は長鋭尖頭、柄は明瞭で、下部羽片では長さ約1cmになる。小羽片は三角状披針形で込みあってつき、先は鈍頭〜円頭、縁は浅い鋸歯縁、基部は羽軸に沿着し、基部前側の耳片はあまり発達しない。質はやや厚い草質で黄緑色。
葉柄は淡紅紫色〜淡緑色を帯び、基部は褐色、長さ20〜25cm。鱗片は基部では密につき、狭披針形〜線形で褐色、上部では疎らとなる。
胞子嚢群は三日月形、裂片の中肋寄りか、中肋と辺縁の中間につき、包膜は三日月形で稀に背中合わせのものも混じり、全縁〜不規則な突起縁。
- 分布・生育地 :
本州(中部地方以西)〜九州 (国外:日本固有) 山地林下
- 撮影月日・場所 :
上・全体 2015年7月4日 広島県神石郡 (上は拡大写真あり、写真をクリック) 中・胞子嚢群、下・下部羽片基部 同 上
- 撮影記 :
ヒロハイヌワラビの変種とされ、葉身の先が急に狭まって頂羽片があるように見え、小羽片は込みあってつくなどの相違があるとされている。
ただ、特徴の欄にも記したように「日本産シダ植物標準図鑑」(海老原 淳著 学研刊)ではヒロハイヌワラビの変種ではなく品種として取り扱っている。ここでは変種の扱いの考え方に従った。
広島県の中国山地の山中、沢沿いのある植物の撮影に向かう途中、スギの植林下でこのシダに出会った。初めてだったが、目的が違うので帰りにと先を急いだ。
しかし、葉の撮影に予想外に時間がかかったため撮影に十分な時間が取れず、不十分な写真となってしまった。
和名のルリデラ(瑠璃寺)は兵庫県播磨地方の寺で、他の花の撮影で2度ほど訪れたことがあるが、その当時シダには全く興味がなく、今思えば惜しいことをした。
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