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- 科名・属名 :
イワデンダ科 ウサギシダ属 注.ナヨシダ科(CYSTOPTERIDACEAE)の考え方あり
- 特徴 :
草丈20〜50cmの夏緑性シダ。
根茎は長く匍匐し、黒色で疎らに葉をつける。
葉は2回羽状複生〜3回羽状全裂で3出葉的、葉身は広五角形、長さ(8.5-)14〜22(-30)cm、幅(6.9-)12〜17(-20)cm。側羽片は最下羽片が最大、最下羽片の1対を除いた部分とほぼ同じ大きさがあり、狭三角形、長さ(4.8-)5.9〜7.6(-9.3)cm、幅(2.2-)4〜5.8(-7.6)cm、長い柄がある。第2羽片以降は長楕円状披針形で無柄か短い柄がある。終裂片は円頭〜鈍頭、縁は波状縁か歯牙縁。質は薄い草質、やや赤味がかった緑色、疎らに腺毛がある。
葉柄はわら色〜淡緑色、長さ(13-)17〜21(-23)cm。基部のみ広披針形で茶褐色の鱗片がある。
胞子嚢群は裂片の辺縁寄りにつき、楕円形〜円形、径0.4〜0.7mm、包膜はない。
- 分布・生育地 :
北海道〜本州(岐阜県以北) (国外:朝鮮、中国、ロシア、西アジア、ヨーロッパ、北米) 山地林下(蛇紋岩地に多い)
- 撮影月日・場所 :
上・全体1 2018年7月24日 群馬県尾瀬ヶ原 中上・全体2 2011年7月26日 山梨県北岳山麓 (上、中上は拡大写真あり、写真をクリック) 中下・胞子嚢群1 同 上 下・胞子嚢群2 2018年7月24日 群馬県尾瀬ヶ原
- 撮影記 :
南アルプス北岳の山麓、疲れた身体を労わりながら登山道を歩いていて、このシダに初めて出会った。
疲れでカメラを取り出すのを逡巡したが、確か図鑑に「林下で見られるが少ない」との記述があったのを思い出して撮影した。
最下羽片が最大で、最下羽片の1対を除いた部分とほぼ同じ大きさがあり3出葉的であるのが特徴である。
この時の株は羽片の一部が欠けたあまりいい株ではなく、大分時間がたってから尾瀬でやっとまずまずの株を見ることができた。
どちらも下から2番目の羽片に柄があるので、分け方によっては変種のアオキガハラウサギシダ(var. aokigharaense)と言うことになるが、ここではひとまず本種としておく。
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