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- 科名・属名 : イワヒバ科 イワヒバ属
- 特徴 :
高さ10〜20cmの常緑性シダ。
主茎は直立し、担根体や根が絡まって仮幹を作る。
枝は仮幹の頂端に一平面に分岐する葉身状の枝ろなり、何十個も放射状につける。
分枝は斜上して2〜3回羽状に分岐し、卵形〜長卵形、長さ10〜20cm、乾けば内側に巻き込む。葉身状の分枝はの軸は長さ2〜3mm、密に葉をつける。
葉は背葉と腹葉があり、背葉は卵形で左右非相称、長さ(1.0-)1.4〜2.0(-2.4)mm、幅は(0.5-)0.7〜0.9(-1.1)mm。先は鋭尖頭、質は硬い紙質、上面は暗緑色、下面は淡緑色から灰白色になり、縁は微鋸歯縁。腹葉は広長楕円状披針形で左右非相称、長さ(1.1-)1.5〜2.3(-3.0)mm、幅(0.7-)0.8〜1.0mm。先は鋭頭〜鋭尖頭、質や色、縁は背葉と同様。
胞子嚢穂は枝先に1個頂生し、四角柱状、長さ0.5〜2cm、径1.8〜2mm。胞子葉は微鋸歯縁、先は長伸びて毛状突起になる。
- 分布・生育地 :
北海道(南部)〜九州 (国外:ロシア(極東)、朝鮮、中国、台湾、東南アジア、インド(北部)) 山地のやや湿った岩上、岩壁
- 撮影月日・場所 :
上・全体1 2018年6月15日 長崎県西海市 中上・全体2 2015年11月1日 長崎県平戸市 (上は拡大写真あり、写真をクリック) 中下・胞子嚢穂1 2018年6月15日 長崎県西海市 下・胞子嚢穂2 同 上
- 撮影記 :
山地の岩場などに着生している姿を時々見かけるが、手にとって観察できるような場所では少なく、人の手が届かない岩壁だけに大株が見られる。
というのも、江戸時代から観葉植物として栽培されていて人気があり、今でも採取されることが多いからだ。
個人的には採取してまでという気は起こらないが、大きさも手頃で、仮幹をつくり枝(葉)を広げる姿が古木の雰囲気があることなどが人気のある所以か。
和名は、岩の上に生え、ヒバのような葉を持つことから付けられている。
その他のシダ
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