イヌシダ(犬羊歯)

Dennstaedtia hirsuta


イヌシダ1

  • 科名・属名 :
     コバノイシカグマ科 コバノイシカグマ属

  • 特徴 :
     草丈20〜40cmの夏緑性(〜常緑性)シダ。
     根茎は細く、短く匍匐し、淡褐色の長い毛があり、密に葉をつける。
     葉はやや2形、胞子嚢をつける葉は長く、直立し、胞子嚢をつけない葉はやや短く、斜上し、切れ込みは浅い。葉身は披針形で長さ7〜25cm、幅2〜8cm。羽片は三角状広披針形、鈍頭〜やや鋭頭で深裂〜全裂する。裂片は切れ込むか鋸歯縁。質は草質、淡褐色の毛を密につける。葉柄は淡黄緑色で長さ5〜15cm。
     胞子嚢群は脈に頂生して葉縁につき、コップ状で毛がある。

  • 分布・生育地 :
     北海道〜九州 (国外:ロシア(東部)〜、朝鮮、中国、台湾)
     低山の日当たりのいい崖地、岩や隙間

  • 撮影月日・場所 :
     2008年6月1日  三重県三重郡
     中 2007年7月28日  神奈川県箱根
     (上、中は拡大写真あり、写真をクリック)
     下・胞子嚢群    同  上

  • 撮影記 :
     低山地の崖地や岩場に垂れ下がって生え、本州〜九州では比較的普通に見かけるシダである。
     夏緑性が基本のシダであるが、秋に出る葉は常緑で越冬する。
     初めてシダの撮影を目的に出かけた秩父の山、道端で毛深いシダを撮影し、常緑かと思って調べてたため、最初は名前がわからなかった記憶がある。
     基本的には夏緑性のシダであるが、秋に出る葉は年を越すということを後で知った。

  • その他のシダ
イヌシダ2

胞子嚢群