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- 科名・属名 :
コバノイシカグマ科 フモトシダ属
- 特徴 :
草丈50〜150cmの常緑性シダ。
根茎は長く匍匐し、黄褐色の硬い毛が密生する。
葉身は卵状長楕円形〜広披針形で2回羽状複生、長さ20〜80cm、幅20〜35cm。羽片は20対を超えることもあり、三角状披針形で先端に向け次第に狭くなって尾状に伸び、基部はくさび形で大きいものは長さ20cm、幅4cmになる。小羽片は長楕円形〜狭三角状長楕円形、長さ約2cm、幅約1cm、羽状中裂〜深裂し波状縁、表面は無毛、裏面は葉脈がはっきり隆起し粗毛がある。質は硬めの草質で黄緑色。葉脈の先端は鋸歯の先端に達する。葉柄は長さ30〜60cm、わら色〜淡褐色、向陽側(表側)には毛がない。
胞子嚢群は辺縁近くにつき、包膜は径1mm以下で前縁はほとんど葉縁に達する。
- 分布・生育地 :
本州(千葉県、伊豆半島以西の海岸沿い)〜沖縄 海岸近くの山地、原野
- 撮影月日・場所 :
2007年6月9日 鹿児島県奄美大島 下・胞子嚢 2007年3月23日 鹿児島県屋久島
- 撮影記 :
1mを越えるような大きなシダで、暖地の海岸近くの林下や谷筋に群生していることが多い。
濃緑色のシダが多い林下では、明るい黄緑色のシダはよく目立つ。
鹿児島県の薩摩半島や屋久島、奄美大島のほか、小笠原諸島でもこのシダを見た。
和名のイシカグマのイシは石で、石の多いところに生えるカグマ(シダの古名)という意味のようだ。
その他のシダ
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