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- 科名・属名 : コケシノブ科 コケシノブ属
- 特徴 :
草丈5〜15cmの常緑性シダ。
根茎は長く匍匐して不規則に分枝し、先端に淡褐色の毛を密生するが、毛は早落性。
葉は2〜3回羽状深裂、葉身は三角状卵形〜楕円形で先は鈍頭〜鋭頭、長さ(3-)4.2〜6.9(-9.9)cm、幅(1.5-)2〜3.3(-4.9)cm。側羽片は三角状卵形〜卵形、長さ(0.5-)0.6〜1.6(-3.2)cm、幅(0.3-)0.6〜1.1(-1.9)cm。裂片は幅(0.5-)0.7〜0.9(-1)mm、円頭で全縁。葉軸につく羽片の角度は45〜70度の角度でつく。色は鮮緑色〜暗緑色、乾いても緑色が残ることが多い。
葉柄は暗褐色、長さ(1.3-)2〜3.8(-5.2)cm。最上部には翼があり、基部に淡褐色の毛をつけることもあるが、普通裸出する。
胞子嚢群は裂片先端の頂生し、三角状卵形〜楕円形、包膜は二弁状で基部まで裂け、唇部は全縁、長さ(0.6-)1〜1.4(-1.6)mm、幅(0.6-)0.9〜1.2(-1.7)mm。胞子嚢床は根棒状で長く伸びない。
- 分布・生育地 :
本州〜沖縄 (国外:世界の熱帯〜暖温帯域に広く分布) 樹幹上、岩上
- 撮影月日・場所 :
上・全体1 2007年3月24日 鹿児島県屋久島 中上・全体2 2019年11月13日 静岡県浜松市 (上は拡大写真あり、写真をクリック) 中中・葉表 2023年5月9日 鹿児島県奄美大島 中下・胞子嚢群1 2007年3月24日 鹿児島県屋久島 左下・胞子嚢群2 2019年11月13日 静岡県浜松市 右上・葉柄基部 2023年5月9日 鹿児島県奄美大島 右下・根茎 2019年11月13日 静岡県浜松市
- 撮影記 :
岩上や樹幹などに群生している姿を比較的よく見かけるコケシノブの仲間である。
コケシノブの仲間も似たものが多いが、この種は羽片が軸に対し45〜70度の角度でつくのが特徴であるが、野外で出合うと同定には苦労する。
また、地理的にも生態的にも分布域が広いため様々な形態のものが知られているが、今のところ図鑑でもそれらは同一種とされているのが現状である。ただ、それらが全て同一種とすべきかどうかは研究結果が出されていない。
その他のシダ
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