リュキュウホラゴケ(琉球洞苔)

Vandenboschia liukiuensis


リュキュウホラゴケ1

  • 科名・属名 : コケシノブ科 ハイホラゴケ属

  • 特徴 :
     草丈20〜40cmの常緑性シダ。
     根茎は針金状で太さ約1mm、やや短く横走し、黒褐色で長さ1〜3mmの早落性の毛がある。
     葉身は広披針形で3〜4回羽状複葉、長さ8〜20cm、幅2〜3cm。裂片は幅0.5〜0.8mm、全縁で円頭〜鈍頭。中軸、羽軸、小羽軸につく翼は裂片より狭い。葉柄は暗色、翼は狭くて緑色、下部にまばらに黒褐色の毛をつける。
     胞子嚢群は最終裂片に側生する短い裂片の先につき、長さ2〜2.5mm、幅約0.7mm。包膜はコップ状で狭い翼があり、唇部は反転する。胞子嚢床は線形で長さ1.5〜3mm。

  • 分布・生育地 :
     九州(鹿児島、屋久島以南)〜沖縄
     林内の岩上、渓流近くの地上

  • 撮影月日・場所 :
     2013年1月29日  沖縄県国頭郡
     中 2014年1月21日    同  上
     下左・胞子嚢群、下右・葉柄    同  上

  • 撮影記 :
     沖縄の森、谷間の岩場や渓流近くの岩上など、やや日あたりの悪い場所でよく見るシダだ。
     小羽片の軸についている翼の幅が裂片より狭いので本種と判断したが、よく似た仲間のシダもいくつかあって同定が難しい。
     ただ、このシダの生える日あたりの悪い湿った場所は、ハブにとっても餌をとりやすいいい場所らしく、よくハブを見かけた。
     道もない場所、長靴を履き、草むらを棒で叩きながら慎重に進む必要がある。

  • 葉柄

    その他のシダ
リュキュウホラゴケ2

胞子嚢群