ソテツホラゴケ(蘇鉄洞苔)

Cephalomanes javanicum var. asplenioides


ソテツホラゴケ1

  • 科名・属名 :
     コケシノブ科 ソテツホラゴケ属

  • 特徴 :
     長さ20〜30cmの常緑性のシダ。
     根茎は短く、針金状の細くて硬い根を多数出す。  葉は上方にらせん状に叢生し、高さ数センチ程度になって広がる。
     葉身は単羽状複葉で、長さ7〜25cm、幅2.5〜5cm。羽片は20〜30対、互生して長楕円形、長さ1.5〜2.7mm、幅5〜9mm、縁は細かい鋸歯縁。
     胞子嚢は葉の中部より上の羽片の上〜外側につき、包膜はコップ状から鐘形、唇部は切形、胞子嚢床は筒口から長く伸びる。

  • 分布・生育地 :
     沖縄(八重山諸島)
     川沿いの泥のついた岩上

  • 撮影月日・場所 :
     2008年8月25日  沖縄県西表島
     下・胞子嚢    同  上

  • 撮影記 :
     ジャングルの中は常緑広葉樹林で覆われ、地表に日が当たらないため、意外と植物が少なく歩きやすい。
     しかし、林縁や川沿いは日が当たるため植物が繁茂し、つる植物も多くて歩きづらい。
     従って、ジャングルの奥に分け入るときは、歩けるなら川の中を進むことになる。
     沢の上流部、ほとんど流れのない小沢の岩の上、おしゃれなこのシダがまるで岩の髪飾りのように生えている。
     少しの雨でも水没してしまうようなそんな場所が好きなのか、コケなどと一緒に生えているのを見かけることが多い。

  • その他のシダ
ソテツホラゴケ2

胞子嚢