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- 科名・属名 : コケシノブ科 アオホラゴケ属
- 特徴 :
岩上に着生する小型の常緑性シダ。
根茎は長く匍匐して不規則に枝を分け、太さ0.3〜0.4mm、褐色の毛を密につける。
葉身は2回羽状深裂、広楕円状披針形で長さ2〜5cm、幅1〜2.5cm。側羽片は卵状披針形〜披針形、長さ0.3〜1.3cm、幅0.3〜0.7cm。最終裂片は幅0.7〜1.1mm、鈍頭〜鋭頭で全縁。葉は暗緑色、乾けば褐色っぽくなる。葉柄は長さ0.6〜1.6cm、緑色〜褐色で上部だけに翼がある。
胞子嚢群は基部近くの側羽片の裂片に頂生し、狭倒三角形で包膜はコップ状、長さ1.3〜2mm、幅1〜1.3mm、唇部は著しく反転する。胞子嚢床な長く伸びる。
- 分布・生育地 :
本州(福島〜紀伊半島)、四国(徳島、高知県)、九州(中部) (国外:朝鮮、台湾、中国〜南アジア) 深山の陰湿な岩上
- 撮影月日・場所 :
2004年9月2日 埼玉県秩父 (上は拡大写真あり、写真をクリック) 中・胞子嚢群 2006年3月12日 同 上 下左・葉、下右・根茎 同 上
- 撮影記 :
まだシダに全く興味がなかった頃、ある花を探して分け入った秩父の深山、谷沿いの湿った岩場にこのシダが群生していた。
割りに珍しいシダだからということで何となく撮影し、2年後再び訪れた際、胞子嚢群や長く伸びる根茎も撮影した。
この仲間はよく似たものが多いが、図鑑の検索表によると、他種に比べコップ状の包膜の唇部が著しく反転することのようである。
ただ、撮影当時はそのことがあまりわからないまま撮影していたので、この次出会った時はその辺りがもっとはっきりわかるような写真を撮りたい。
その他のシダ
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