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- 科名・属名 : オシダ科 オシダ属
注.ホオノカワ属(Nothoperanema)と整理される場合もある。
- 特徴 :
草丈50〜130cmの常緑性シダ。
根茎は短く斜上し、塊状となって葉を叢生する。
葉身は三角状広卵形〜長卵形、長さ30〜80cm、幅30〜70cm。3回羽状深裂(大きい葉では下部は3回羽状複生)し、羽片は線状披針形で最下羽片が最大、三角状広卵形で非相称。小羽片は長楕円形で鋭尖頭、上部のものは無柄か基部が羽軸に流れる。最終裂片は長楕円形〜長楕円状披針形、鈍頭で縁は全縁か微鋸歯縁〜波状縁。質は草質、葉面に多細胞の太い毛がまばらにある。
葉柄は長さ20〜50cm、基部には広披針形〜狭卵形、褐色〜黒褐色で光沢ののある長さ1cmの鱗片を密生する。葉柄上部〜中軸の鱗片は、黒褐色で小さく細くなる。
胞子嚢群は小羽片の辺縁と小羽軸の中間につき、包膜はない。胞子表面に小さな瘤が不規則につく。
- 分布・生育地 :
本州(伊豆・紀伊半島、福井、山口県)、四国、九州 (国外:中国) 山地の陰湿な林下
- 撮影月日・場所 :
2014年4月22日 徳島県海部郡 (上は拡大写真あり、写真をクリック) 中・胞子嚢群、下左・基部鱗片、下右・中軸鱗片 同 上
- 撮影記 :
雨上がりの沢沿いの植林地、地表だけでなく空気も重く湿っているような気がする。
手入れがあまりされていない林下、群落にはならず、点々とこのシダが生えていた。
大きいものは1mを越え、姿・形が美しい大型のシダだ。
四国山地に深く分け入った地に生えていたが、和名も高知県須崎市の朴ノ川山に由来するようだ。
その他のシダ
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