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- 科名・属名 : オシダ科 ヤブソテツ属
- 特徴 :
草丈80〜120cmの常緑性シダ。
福岡県の筒井貞男氏がヤブソテツ群について整理し、「福岡の生物6」(1980)に発表された中で分けられた種で、正式な発表はなされていない。
特徴としては葉の幅が狭いわりに長さがあり、羽片の数も20対以上と多く、葉表にツヤがないとされている。
上記の特徴以外にも、葉が青味を帯び、羽片基部の角度は上側が広く、下は狭いことや、全体の形も基部から同じ幅の部分が長く、細まる先が上に曲がるなどとされている。(「写真でわかるシダ図鑑」(池畑怜伸)参照)
「日本産シダ植物標準図鑑U」(海老原 淳)(学研刊)ではこのシダの記述はあるものの、テリハヤブソテツを除くヤブソテツ−ヤマヤブソテツ群について徹底した研究が必要であると記されている。
- 分布・生育地 :
本州〜九州 (国外:朝鮮、中国他) 平地〜山地の路傍、林縁など明るい場所
- 撮影月日・場所 :
上・全体 2015年7月5日 広島県広島市 (上は拡大写真あり、写真をクリック) 下・胞子嚢群 同 上
- 撮影記 :
広島県を訪れた際、シダに詳しい植物仲間に案内された谷間、岩場からこのシダが葉を伸ばしていた。
正式に発表されてはいないがと「ホソバヤマヤブソテツ」と呼ばれ、羽片の数が多く、葉にツヤがないのが特徴と教えられた。
そのうち発表されるかなと思っていたが、現時点でまだ未発表で、直近のシダ図鑑(「日本産シダ植物標準図鑑」)でも更なる研究が必要とされている。
最近は遺伝子分析など植物のルーツの研究から多くの新種が発表されているが、ヤブソテツ群も早く研究して成果を発表してもらいたいものだ。
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