イヌタマシダ(犬玉羊歯))

Dryopteris hayatae


イヌタマシダ

  • 科名・属名 : オソダ科 オシダ属

  • 特徴 :
     草丈30〜60cmの常緑性シダ。
     根茎は塊状で小さい。
     葉身は2回羽状複葉で、披針形〜卵状披針形、長さ15〜35(〜60)cm、幅5〜13cm。小羽片は三角状披針形、鈍頭で羽軸に流れて着く。葉柄は葉身と同長か長い。葉柄下部の鱗片は披針形で褐色、長さ約5mm。
     胞子嚢群はやや辺縁近くにつき、包膜は円腎形で径約1mm。熟すと不規則に縦に2〜3裂する。

  • 分布・生育地 :
     八丈島、四国(高知)、九州、沖縄 (国外:台湾)
     山地の林下や渓流近くの岩上

  • 撮影月日・場所 :
     2007年12月2日  鹿児島県屋久島
     (上は拡大写真あり、写真をクリック)
     下・胞子嚢群    同  上

  • 撮影記 :
     このシダに初めて出会ったのは、シダの写真を撮り始めたばかりの頃だった。
     屋久島の林道を歩いていると、湿った岩壁に着生していたが、その時は名前がわからなかった。
     ひっくり返してみると円形の胞子嚢がバランスよくつき、何とも言えず美しくすっかり好きになった。
     その後、沖縄の渓流沿いでは何度も出会い、現地では珍しいシダではないようであるが、初めての出会いの感動が忘れられず、今でも好きなシダの一つである。

  • その他のシダ
胞子嚢群