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- 科名・属名 : オシダ科 カツモウイノデ属
- 特徴 :
長さ10〜20cmの常緑性のシダ。
根茎は斜上し、葉を束生する。
葉は1回羽状複生〜2回羽状複生、葉身は狭三角形〜狭卵形で先は円頭〜鈍頭、長さ(4.5-)6〜11(-16)cm、幅(1.9-)2.5〜3.7(-5.2)cm。側羽片は(10-)12〜17(-21)対あり、三角状長楕円形で、最下羽片が最も大きく、浅く切れ込んで基部に合着する小羽片が1対あり、長さ(0.9-)1.2〜1.8(-2.8)cm、幅(-0.6)0.8〜1.2(-1.6)cm、ほぼ無柄。小羽片は長楕円形で、ほぼ無柄〜沿着し、円頭〜鈍頭、縁はほぼ全縁、有毛。質は草質で緑色、鱗片は葉軸・羽軸両面でやや密にあって開出し、毛は全体に半透明の短い単細胞毛がやや密にある。
葉柄は淡緑色、長さ(2.2-)2.6〜5.4(-9.4)cm。鱗片は全体にやや密について開出し、線状披針形、黄褐色〜褐色で格子状、長さ(2.9-)3.6〜4.6(-5.6)mm。毛は半透明の短い多細胞毛がやや疎らにある。
胞子嚢群はほぼ全ての羽片の基部側からつき、やや虫肋寄りで、円形、径(0.4-)0.6〜0.9(-1.1)mm。包膜は円腎形で有毛、縁は毛状突起縁。
- 分布・生育地 :
沖縄(西表島) (国外:日本固有) 常緑林下の渓流沿い岩上
- 撮影月日・場所 :
上・全体1 2008年3月3日 沖縄県西表島 中上・全体2 2007年3月18日 同 上 (上、中上は拡大写真あり、写真をクリック) 中中・葉(表) 2008年3月3日 同 上 中下・胞子嚢群1、下・胞子嚢群2 同 上
- 撮影記 :
ある植物との出会いのため、苔むした沢を遡上し、道なきジャングルをかき分けて進んだ。
残念ながら目的の花は終わっていてがっかりしたが、ひとまず昼飯をと沢沿いの岩棚で弁当を広げた。
すると、同行してくれたシダに詳しい地元の方が、湿った岩壁を見てこのシダがあることを教えてくれた。
シダは全くといっていいほど知らなかったが、このシダはこの島の古見岳という山の名前を採った固有種で、名前だけは知っていてありがたく撮影した。
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