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- 科名・属名 : オシダ科 オシダ属
- 特徴 :
草丈50〜70cmの常緑性シダ。
根茎は短く斜上し、塊状となって葉を叢生する。
葉は2回羽状複生〜3回羽状深裂、広三角形〜三角状卵形、長さ(24-)28〜33(-38)cm、幅(18-)21〜25(-27)cm。側羽片の最下羽片はやや非相称の卵状披針形〜長楕円状披針形、2番目以降は長楕円状披針形、長さ(8.3-)11〜15(-21)cm、幅(3.4-)4.4〜5.7(-7.4)cm。小羽片は三角状長楕円形、長さ(1.3-)1.5〜1.8(-2)cm、幅0.7〜0.9(-1.1)cm、先は鈍頭〜鋭頭、基部は広いくさび形、縁は鋸歯縁。質はやや硬い草質、若葉は紅紫色で成葉は緑色。
葉柄は淡紅紫色、長さ(18-)26〜33(-35)cm、基部にはやや密に線状披針形で黒褐色の鱗片がある。中軸の鱗片は背軸側に疎らにつき、狭披針形〜線状披針形で褐色。
胞子嚢群は小羽片の辺縁と中肋の中間〜辺縁寄りにつくことが多いが、時に中肋寄りにつくものもあり、包膜は円腎形で中心部は紅色〜灰白色、周縁部は灰白色。
- 分布・生育地 :
本州(紀伊半島、広島県)、四国(愛媛、高知県)、九州(含む屋久島)、沖縄(石垣島) (国外:日本固有?) 山地のやや湿った林下
- 撮影月日・場所 :
上・全体 2014年3月22日 沖縄県石垣島 (上は拡大写真あり、写真をクリック) 中上・胞子嚢群、以下全て 同 上
- 撮影記 :
全国的にも分布が限られやや少ない種で、沖縄県では石垣島だけに分布しているとのことで、このシダを探した。
10年近く前の大型台風で、この島の山の木は高さ約1.5mより上が吹き飛ばされた。その後もほとんど回復せず、以前簡単に歩けた林下は枯れ枝やシダが繁茂し、歩きづらいことこの上ない。
藪を掻き分けやっとのことでこのシダに出会うことができた。
常緑性ではあるが、この時期は新しい葉との生えかえ時期で、成葉はやや痛みが入り、胞子嚢もほとんど飛散し、紅い新葉もまだ完全に葉を開ききっていなかった。
それでも、見かけることが少ないシダだけに、やや遅い時間であったがじっくり撮影した。
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