オトコシダ(男羊歯)

Arachniodes yosinagae


オトコシダ


  • 科名・属名 : オシダ科 カナワラビ属

  • 特徴 :
     草丈60〜100cmの常緑性シダ。
     根茎は短く匍匐し、鱗片をつける。
     葉は1回羽状複生〜2回羽状複生、葉身は広披針形〜長楕円状披針形で、基部が最も幅広く鋭尖頭、長さ(37-)42〜52(-64)cm。側羽片は長楕円状披針形〜披針形で鋭尖頭、(13-)14〜16(-18)対あり、長さ(12-)15〜20(-23)cm、幅(2.9-)3.8〜5.7(-7.4)cm、裂片の辺縁は鋸歯縁〜全裂。有柄で長さ(0.8-)1.1〜1.6(-2.2)cm。質は硬い紙質、濃緑色で光沢がある。
     葉柄は淡緑色〜緑色で光沢があり、長さ(28-)33〜44(-60)cm。鱗片はほぼ基部のみにあり、長楕円状披針形で全縁、淡褐色、長さ(3.8-)4.5〜5.7(-7.1)mm。
     胞子嚢群は葉身、羽片の頂点側からつき、辺縁と中肋の中間につき、円形で、径(1.1-)1.3〜1.5(-1.7)mm。包膜は円腎形で、辺縁は無毛。

  • 分布・生育地 :
     本州(神奈川県以西)、四国(徳島・高知県)、〜九州 (国外:中国(重慶市・湖南省)
     低山地の林下

  • 撮影月日・場所 :
     上・全体 2013年5月1日  鹿児島県甑島
     (上は拡大写真あり、写真をクリック)
     中・葉(表)、下・胞子嚢群    同  上

  • 撮影記 :
     この島固有のカンアオイの撮影のため訪れた鹿児島県甑島、3つの島からなるが全ての島を繋ぐ橋が建設中であった。
     この時期、カンアオイ類以外にもまだエビネの仲間が咲き残っていたが花の種類はそれほどでもないので、木の花やシダ類にも力を入れて探した。
     そのとき見かけたシダ、これまでに見た記憶がなかったので、名前は後から調べようと撮影した。
     帰って図鑑せ調べると、どうやら本種に似ているようなので同定した。

  • その他のシダ
葉(表)

胞子嚢群