- 科名・属名 ： オシダ科 オシダ属
- 特徴 ：
草丈６０〜９０ｃｍの常緑性シダ。
根茎はやや小さい塊状で斜上し、葉を叢生する。
葉は２回羽状複生、葉身は三角状卵形〜卵状長楕円形で先は鋭尖頭、長さ(37-)４１〜４８(-53)ｃｍ、幅(20-)２８〜(-32)ｃｍ。側羽片は最下羽片がやや非相称の卵状披針形、下向き第一小羽片は２番目よりやや小さく、２〜４番目が最大で長楕円状披針形、長さ(13-)１５〜１８(-20)ｃｍ、幅(3.9-)４．３〜５．７(-7.3)ｃｍ、柄は長さ(0.3-)０．４〜０．６(-0.8)ｃｍ。小羽片は卵形〜卵状長楕円形、長さ(0.9-)１．４〜２(-2.5)ｃｍ、幅(0.6-)０．７〜１(-1.2)ｃｍ、無柄か短柄。最終裂片の先端は円頭〜鈍頭、辺縁は浅い鋸歯縁。質は柔らかい革質、深黄緑色。
葉柄は淡緑色、長さ(19-)２５〜３４(-39)ｃｍ。鱗片は全体でやや密、卵状披針形で先端は尾状、辺縁は基部の幅広部のみ鋸歯縁でそれ以外はほぼ全縁、黄褐色〜赤味の強い褐色、長さ(13-)１５〜１８(-21)ｍｍ。葉軸・羽軸の鱗片は背軸側でやや密、卵状披針形で基部は袋状になるものが多く、先端は尾状。
胞子嚢群は葉身・羽片の頂点側からつき、中肋と辺縁の中間〜辺縁寄りにつき、円形で径(0.9-)１．２〜１．５(-1.8)ｍｍ。包膜は円腎形で灰白色、ほぼ全縁。 - 分布・生育地 ：
本州（山形、宮城県以南）〜九州 （国外：朝鮮、中国、台湾）
低山地の林下の乾いた斜面 - 撮影月日・場所 ：
上・全体１ 2020年10月29日 東京都高尾山麓
中上・全体２、以下全て 同 上
（上、中上は拡大写真あり、写真をクリック） - 撮影記 ：
神奈川県や東京都西部に記録が多いが、よく似た仲間との区別が難しく判断できずにいた。
秋も深まった頃、木の実を撮影しようかと高尾山麓を訪れた。
ただこれといった発見はなく、尾根筋から下り始めた乾いた斜面で本種らしきシダを見つけた。
葉柄の鱗片の色や形状、葉の厚さ、胞子嚢群の位置などから本種と判断したが・・・。
その他のシダ
