ヒリュウシダ(飛竜羊歯)

Blechunm orientale


ヒリュウシダ1


  • 科名・属名 : シシガシラ科 ヒリュウシダ

  • 特徴 :
     草丈1〜2mの常緑性シダ。
     根茎は塊状で直立かわずかに斜上し、葉を叢生する。
     葉身は1回羽状複生、葉身は狭長楕円形〜披針形で先は鋭尖頭、長さ(51-)68〜107(-140)cm、幅(16-)25〜36(-40)cm。側羽片は(30-)33〜44(-58)対、線形で斜上し、長さ(21-)26〜32(-36)cm、幅(0.8-)1.2〜1.6(-1.8)cm。先は鋭尖頭、基部は円形か切形、全縁で無柄であるが、上部のものは基部が中軸に流れることがある。質は革質、緑色で若いときは赤色を帯び無毛、羽軸の表側は隆起し溝がある。
     葉柄は太く、淡緑色〜淡赤褐色で若いときは赤色を帯び、長さ(12-)21〜44(-67)cm。鱗片は基部に密にあり、狭披針形〜線状披針形、中央部は黒褐色で辺縁は褐色、長さ14〜17(-19)mm。
     胞子嚢群は羽軸に沿って長く伸び、線形で幅約0.7mm。包膜は線形で、胞子嚢が成熟する前に裂ける。

  • 分布・生育地 :
     九州(屋久島以南)〜沖縄、小笠原 (国外:アジア〜オセアニア)
     山麓の原野、山地の明るい林下

  • 撮影月日・場所 :
     上・全体1 2015年10月7日  沖縄県国頭郡
     中上・全体2 2014年9月5日  沖縄県西表島
     (上、中上は拡大写真あり、写真をクリック)
     中中・葉表 2015年10月8日  沖縄県国頭郡
     中下・胞子嚢群 2007年11月18日  沖縄県西表島
     左下・胞子嚢  2015年10月8日  沖縄県国頭郡
     右上・新葉、右下・葉先    同  上
     (右上は拡大写真あり、写真をクリック)

  • 撮影記 :
     成葉は長さ2mを越え、叢生する葉が広がり、登山道を覆うような大きさになる迫力のあるシダである。
     しかし、中の写真のように若い葉はやや紅色を帯びた黄緑色で美しく、その葉先も右下の写真のようにカールし、可愛い姿を見せる。
     沖縄では林道の法面や登山道際に普通に見られるシダで、若い葉とともにイメージするとすぐに覚えられる。

  • 新葉

    新葉葉先

    その他のシダ
ヒリュウシダ2

葉表

胞子嚢群

胞子嚢