イヌスギナ(犬杉菜)

Equisetum palustre


イヌスギナ

  • 科名・属名 : トクサ科 トクサ属

  • 特徴 :
     草丈(22-)28〜50(-68)cmの夏緑性シダ。
     地下茎は長く匍匐し、茎を群生する。
     茎は直立し、円形で基部で(1.8-)2.3〜2.8(-3.1)mm。最下部以外で側枝を輪生する。主軸の先は長く伸びて枝をつけない。
     側枝は斜上し、長さ5〜20cm、分岐せず、隆条には細点がある。葉鞘は淡緑色〜緑色、長さ0.9〜1.2(-1.3)cm。歯片は披針形で鋭頭、長さ(2.5-)2.7〜3.8(-5.3)mm、辺縁は淡褐色、中心部は黒褐色、古くなると黒変し、辺縁には白膜がある。
     胞子嚢穂は主軸に頂生し、長さ(1.1-)1.5〜2.2(-2.9)cm、幅(0.4-)0.5〜0.6(-0.9)cm、柄の長さは(0.6-)1.6〜2.7(-3.5)cm。

  • 分布・生育地 :
     北海道〜本州(近畿地方以北) (国外:ロシア、中国〜ヨーロッパ、北米(北部)
     向陽の湿地

  • 撮影月日・場所 :
     上・全体 2016年6月3日  長野県軽井沢
     (上は拡大写真あり、写真をクリック)
     下・胞子嚢穂    同  上

  • 撮影記 :
     軽井沢の外れとはいいつつ、過疎化を感じさせるような休耕田が広がっていた。
     以前は湿地が広がっていたとのことで、所々にその名残のような場所が残っていた。
     その休耕田に生えていたこのシダ、シダに詳しい花仲間からこの名前を教えられた。
     スギナに似ているが、スギナの胞子嚢をつける茎がツクシと呼ばれ形が異なるのに対し、この種では胞子嚢穂をつける茎とつけない茎はともに同形で、どちらも輪生する枝がある。

  • その他のシダ
胞子嚢穂