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- 科名・属名 : トクサ科 トクサ属
- 特徴 :
草丈10〜40cmの夏緑性シダ。
根茎は長く地下を匍匐しする。
地上茎は2形、栄養茎は高さ(30-)33〜37(-41)cm、径(1.7-)2.1〜2.7(-3.1)mm。緑色で上半部では枝を多数輪生し、分枝せず普通3隆条、3歯片があるが、下部の大きい枝では4隆条、4歯片となることが多い。葉鞘は長さ(0.5-)0.6〜0.7(-0.9)cm、歯片は披針形で鋭尖頭、長さ(1.5-)2〜2.7(-3.4)cm、黒褐色を帯びる。
胞子茎は高さ(5-)10〜17(-24)cm、径(2-)2.6〜3.1(-3.4)mm。分枝せず、やや肉質、淡褐色〜淡紅色、葉緑体がなく、胞子散布後すぐに枯死する。胞子嚢穂は長さ(2.3-)2.8〜3.5(-4.1)cm、幅(0.7-)0.8〜1(-1.2)cm、緑色の胞子を多数出す。
- 分布・生育地 :
北海道〜九州(種子島、屋久島まで) (国外:朝鮮、中国、ロシア、南アジア、ヨーロッパ、北米) 山野、道端
- 撮影月日・場所 :
上・全体(栄養茎) 2018年4月3日 神奈川県川崎市 中下・全体2(胞子茎) 2018年3月31日 島根県安来市 (上、中上は拡大写真あり、写真をクリック) 中下・胞子茎、右下・胞子嚢 同 上 左下・栄養茎の葉鞘など 2018年4月3日 神奈川県川崎市
- 撮影記 :
春の山野でごく普通に見られるが、胞子茎はツクシ(土筆)と呼ばれて食用にされ、これをシダとは思わない人が多いのではないか。
また、栄養茎は緑色で多くの枝を輪生する全く違った形になり、これもツクシと同じ植物とは思わない方が多いだろう。
以前、ある河川に春の花を撮影に出かけた際、目的の花を見つけられず、堤防に生えていたツクシを一杯採取し、食べるために持ち帰った。
しかし、いざ調理するにあたり葉鞘(袴)を取ることになり、細かな作業で一苦労した苦い記憶がある。
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