アオチャセンシダ(青茶筅羊歯)

Asplenium viride


アオチャセンシダ

  • 科名・属名

  •  チャセンシダ科 チャセンシダ属

  • 特徴

  •  草丈2〜10cmの夏緑性シダ。
     根茎は短く斜上し、鱗片をつける。
     葉身は1回羽状複葉、線状披針形で、長さ1〜6cm、幅0.3〜1cm。羽片は10〜18対つき、菱形状円形で、上縁と頂部は浅く切れ込む。葉柄は0.3〜4cmで、表面に溝があり、緑色で基部は暗褐色で光沢がある。
     胞子嚢群は羽片の中肋近くに1〜数個つき、長楕円形で長さ0.5〜1mm。

  • 分布・生育地

  •  北海道〜四国
     亜高山〜高山帯の石灰岩などの岩場

  • 撮影月日・場所

  •  2011年7月26日  山梨県南アルプス
     下・胞子嚢    同  上

  • 撮影記

  •  北海道や本州中部、四国(剣山)の山中、石灰岩の岩の隙間に生育する比較的稀なシダである。
     何度も登ったことのある南アルプス北部の山、これまでは高山植物目当てだったのだが、初めてシダも視野に入れて登った。
     花は特に目新しいものはないが、シダは初めて本気で見るせいか、こんなに種類があったのかとびっくりした。
     林下だけでなく、稜線部の岩場の間にも小さなシダが生え、這いつくばって撮影していると、多くの登山者から「何か珍しいものがあるのですか」と聞かれた。

    その他のシダ
胞子嚢群