カミガモシダ(上賀茂羊歯)

Asplenium oligophlebium


カミガモシダ

  • 科名・属名

  •  チャセンシダ科 チャセンシダ属

  • 特徴

  •  草丈10〜5cmの常緑性シダ。
     根茎は短く斜上し、葉を叢生する。鱗片は披針形で長さ約1mm、濃褐色。
     葉身は単羽状で、線形〜狭披針形、長さ7〜20cm、幅1.5〜3.5cm。羽片は薄い草質で、狭長楕円形であるが基部前側に耳状突起があるので三角状長楕円形に見える。先は鈍頭、辺縁は羽状に中〜深裂する。
     葉の中軸の先端は伸びて地に接した所で芽をつけ、無性的に繁殖する。
     胞子嚢群は羽片に数個つき、長楕円形〜線形、裂片の辺縁近くにつくこともある。

  • 分布・生育地

  •  本州(新潟、岐阜県以西)〜九州
     山地の岩上、地上

  • 撮影月日・場所

  •  2008年12月20日  奈良県奈良市
     中・葉表、下・胞子嚢群    同  上

  • 撮影記

  •  草本だけを撮影していた時、冬はたまに南方にでかけるぐらいで、基本的には冬眠か写真の整理の時期だった。
     ところが、シダを始めたら、冬でも常緑性のシダが撮影でき、しかも葉を落とす植物が多い林下はかえって見通しがよく歩きやすい。
     12月の末、関東にはない常緑性のこのシダを撮影に出かけた奈良市の公園、鹿の食害で地表はすっきりしていた。
     期待外れかと思ったが、鹿にの口には合わないのか、このシダは地表を覆って点々と生えていた。
     「葉の先端が伸びて芽を出して増えることから群落になる場合が多い」と図鑑に記述されていたが、その通り、生えている場所は何十株かが集まっていることが多かった。

    その他のシダ
葉表

胞子嚢群