|
- 科名・属名 : チャセンシダ科 チャセンシダ属
- 特徴 :
草丈10〜25cmの常緑性シダ。
根茎は短く直立し、少数の葉をつける。
葉身は2回羽状浅裂〜全裂、葉身は狭三角形、基部は切形で幅広く上部に向けて次第に狭くなり、先は鋭頭〜鋭尖頭、長さ(5.5-)7.2〜11(-15)cm、幅(2.8-)4〜6.2(-7.7)cm。側羽片は(11-)13〜16(-19)対、長楕円状披針形で下部の2〜3対は大きくて開出し、それより上のものは急に小さくなり、長さ(1.4-)2.3〜3.7(-4.5)cm、幅(0.8-)0.9〜1.2(-1.6)cm。最終裂片の頂点側は歯牙縁、その他は全縁。質は紙質で暗緑色。
葉柄は硬く、光沢のある黒褐色〜黒色、長さ(4.2-)7.3〜12(-16)cm。鱗片は基部のみあり、狭披針形〜線状披針形、中央部は黒褐色、辺縁は赤褐色、長さ(4.2-)4.6〜5.2(-5.8)mm。
胞子嚢群は小羽片の裂片の先端近く、辺縁寄りにつき、長楕円形で、長さ(1.2-)1.5〜1.8(-1.9)mm。
- 分布・生育地 :
四国(高知県) (国外:中国、ベトナム) 明るい場所の石灰岩上
- 撮影月日・場所 :
上・全体 2012年4月12日 高知県 中・全体2、以下全て 同 上 (上、中は拡大写真あり、写真をクリック)
- 撮影記 :
右下の写真のように黒褐色で光沢ある葉柄を、クロガネ(黒金=鉄)に例えて和名がつけられている。
四国の明るい石灰岩地の岩上に生育し、希産とされる小さなシダだが、下部が広がった狭三角形の形といい、少し青みを帯びた感じの葉の色といい、一度見たら忘れられないシダである。
春、高知県を訪れた際、山道の法面、石灰岩がむき出しになっている岩間に点々と生えていた。
図鑑の記述にもあるように、シダがよく見られるやや暗い樹林下ではなく、木漏れ日の差し込む明るい場所だった。
その他のシダ
|