|
- 科名・属名 :
チャセンシダ科 チャセンシダ属
- 特徴 :
草丈40〜100cmの常緑性シダ。
根茎は短くて直立し、葉を叢生し大きな株を作る。
葉身は単羽状複生、広披針形で、長さ30〜80cm、幅15〜25cm。最下羽片が最も大きく、上部にいくに従って短くなるが、明確な頂羽片はない。羽片は10〜20対、披針形でやや鎌状、長さ7〜17cm、幅1〜2cm。先は鋭尖頭、縁には鋸歯があり、基部上側は耳状に突出する。葉質は厚く、濃緑色、平滑で柔らかい。葉柄は緑色〜暗紫褐色、長さ15〜25cm、表側に溝がある。
胞子嚢群は線形、羽軸から縁近くまで伸び、包膜は長さ約1.5cm、縁に腺毛状の毛がある。
- 分布・生育地 :
本州(伊豆半島、東海以西)〜沖縄 (国外:朝鮮、台湾、中国、インドシナ、フィリピン) 林下のやや湿った場所、まれに岩上
- 撮影月日・場所 :
上・全体1 2010年3月27日 静岡県焼津市 中上・全体2 2019年4月15日 宮崎県延岡市 (上、中上は拡大写真あり、写真をクリック) 中下・葉表、左下・胞子嚢群 2010年3月27日 静岡県焼津市 右上・基部鱗片 2019年4月15日 宮崎県延岡市 右下・葉軸 同 上
- 撮影記 :
図鑑で見るとやや湾曲したフォルムが美しいシダで、ぜひ見てみたいシダの一つであった。
分布は東海地方以西で、このシダを見るためだけに出かけるというのも気が引け、何かの機会にと思っていた。
春先、ある花の情報を得て出かけた静岡県のある山、車もほとんど通らない林道をのんびり歩いていると、植林地の下でツヤのあるシダが目に入った。
このシダではないかと急いで近寄ると、やはりその通りで、思いもかけない場所での出会いで大喜びした。
ここで、すっかり時間を費やしてしまい、その後の予定が大きく狂い、帰りが遅くなってしまった。
その他のシダ
|