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- 科名・属名 : チャセンシダ科 ホウビシダ属
- 特徴 :
草丈15〜30cmの常緑性シダ。
根茎はやや長く横走し、径(1.5-)1.8〜2.3(-2.7)cm、先端に褐色で披針形の鱗片をつける。
葉身は単羽状、狭楕円形〜広卵状披針形、長さ(8.3-)9.2〜12(-14)cm。羽片は(10-)11〜13対(-14)、歪んだ平行四辺形〜三角状披針形、長さ(1.6)1.8〜2.2(-2.6)cm、上部のものは次第に小さくなって頂羽片ははっきりせず、基部は前側でほぼ切形、後側は欠落、裂片は鈍頭〜円頭、頂点側は歯牙縁、他は全縁。質は草質でやや厚く、緑色。葉柄は紫褐色で長さ(1.5-)1.8〜2.3(-2.7)cm、基部に褐色で披針形の鱗片がある。
胞子嚢群は羽片の先端側半分につき、羽片の中肋と辺縁の中間で長楕円形、長さ(2.7-)3.9〜6.2(-7.8)mm。
- 分布・生育地 :
沖縄(与那国島) (国外:台湾、中国、東南アジア) 隆起珊瑚礁の岩上
- 撮影月日・場所 :
2014年3月23日 沖縄県与那国島 中・群落、下左・胞子嚢群 同 上 (上、中は拡大写真あり、写真をクリック) 下右・葉表 2013年12月16日 同 上
- 撮影記 :
12月に訪れた時は雨、被写体の表面が光り、あまりいい写真が撮れなかった。
再度訪れた春、今度は薄曇のまずまずの天気、樹林下を頼りに進むと、隆起珊瑚礁の岩場に群生するこのシダに再度出会えた。
葉身は普通長さ12cm以下と15cm以上ある他のホウビシダより短く、葉柄に光沢がないのが特徴で、日本では与那国島にしか生育していない絶滅危惧種である。
与那国島でも自生地は2ヶ所しか知られていないが、自生地では狭い面積ながらかなりの群落が見られた。
沖縄の隆起石灰岩の岩場はハブの住み家になることが多く足を踏み入れにくいが、この島にはハブが生息していないので安心して撮影できた。
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