ヒメノキシノブ(姫軒忍)

Lepisorus onoei


ヒメノキシノブ1


  • 科名・属名 : ウラボシ科 ノキシノブ属

  • 特徴 :
     草丈5〜10cmの常緑性シダ。着生。
     根茎は細くて長く匍匐し、径(0.7-)0.9〜1.1(-1.4)mm。鱗片は密につき、披針形〜線状披針形で暗褐色、長さ(1.5-)2〜2.7(-3.2)mm、葉を疎らにつける。
     葉は単葉、葉身は長楕円状倒披針形で先は円頭〜鈍頭(〜時に鋭頭)、長さ(5.3-)5.7〜7.1(-9.3)cm、幅は上端近くが最も広く、長さ4〜5(-6)mm。質は柔らかい革質、黄緑色で光沢があり、葉脈ははっきりとは見えない。
     葉柄は淡緑色、長さ(2-)3〜5(-7)mmとごく短く、葉身基部が葉柄に流れ、境界ははっきりしない。鱗片は最基部で密、それ以外ではごく疎ら、披針形で褐色。
     胞子嚢群は葉身の上部、中肋と辺縁の間に数個並んでつき、多くても10個程度で円形、径(1.6-)2〜2.5(-2.9)mm。

  • 分布・生育地 :
     北海道(西南部)〜九州(徳之島まで) (国外:朝鮮)
     やや明るい林内の岩上や樹幹に着生

  • 撮影月日・場所 :
     上・全体1 2007年7月28日  神奈川県箱根
     中上・全体2 2018年5月4日  福島県相馬市
     中中・全体3(群生) 2017年9月15日  神奈川県箱根
     (上、中上、中中は拡大写真あり、写真をクリック)
     中下・胞子嚢群1 2007年4月15日  東京都青梅市
     下・胞子嚢群2 2018年5月4日  福島県相馬市

  • 撮影記 :
     ノキシノブの仲間は似たものが多く区別が難しいが、根茎が細いのが特徴の一つだ。
     胞子嚢群もつく数が少なく、多くても10個以下であることも違いの一つである。
     山中の明るい岩場や樹幹に着生し、群落となっていることが多い。

  • その他のシダ
ヒメノキシノブ2

ヒメノキシノブ3(群生)

胞子嚢群1

胞子嚢群2