ミヤマノキシノブ(深山軒忍)

Lepisorus ussuriensis var. distans


ミヤマノキシノブ1

  • 科名・属名 : ウラボシ科 ノキシノブ属

  • 特徴 :
     草丈10〜20cmの常緑性シダ。着生。
     根茎は径1〜1.5mmと細く、やや長く匍匐し、先端に早落性で褐色〜黒褐色の鱗片を密につける。
     葉は単葉、葉身は線状披針形、長さ(12-)14〜16(-18)cm、幅(0.7-)0.9〜1.0(-1.1)cm。先は鋭尖頭、基部は次第に細まって葉柄に流れ、縁は全縁。質は硬い紙質、緑色で無毛。
     葉柄は淡緑色〜紫褐色、径(1.3-)1.8〜2.8(-4.1)cm、基部にやや密に褐色で卵状披針形の鱗片があるが古くなると落ちる。中軸の鱗片は早落性。
     胞子嚢群は葉身の上半部、中肋と辺縁の中間につき、円形で径(1.2-)1.6〜2.1(-2.3)mm。

  • 分布・生育地 :
     北海道〜九州(屋久島まで) (国外:朝鮮、中国(北部)、ロシア(極東))
     山地林中の樹幹、岩上

  • 撮影月日・場所 :
     上・全体 2015年6月24日  栃木県日光戦場ヶ原
     (上は拡大写真あり、写真をクリック)
     中・胞子嚢群、下・葉表    同  上

  • 撮影記 :
     湿原に生える花やスゲの撮影に訪れた日光戦場ヶ原、梅雨の合間の晴れの日、青空と涼しい風が心地いい。
     梅雨時の平日せいか、好天にもかかわらずハイキング客や観光客はそう多くない。
     木道に這いつくばって湿原のスゲを撮影した後、林下に入り木陰で一息入れる。
     すると、近くの樹幹にこのシダが着生していた。平地に多いノキシノブに比べやや高地性で、葉柄がはっきりすることなどが相違点とされている。

  • その他のシダ
胞子嚢群

葉表