- 科名・属名 ：
ウラボシ科 ミツデウラボシ属 - 特徴 ：
草丈７〜３５ｃｍの夏緑性の着生シダ。
根茎は横走し、淡褐色で中心部がやや濃い披針形の鱗片を密につける。
葉身は単葉で三角状卵形、羽状に深裂〜全裂し、長さ４〜２５ｃｍ、幅３〜１５ｃｍ。側裂片は１〜５対、狭楕円形〜披針形、円頭〜鈍頭で、幅６〜１４ｍｍ、辺縁には低い鋸歯がある。質は薄い紙質、主脈以外の葉脈ははっきり見えない。葉柄は淡緑色〜わら色、長さ３〜１２ｃｍ、基部には鱗片がある。
胞子嚢群は葉の上半分から下に向けてつき、裂片の辺縁より中肋近くに並び、円形で径約２ｍｍ。 - 分布・生育地 ：
北海道（大雪山）、本州（山形〜福井県、大峰山系）、四国（徳島県）
深山の岩壁に着生 - 撮影月日・場所 ：
2007年7月22日 長野県佐久市
下・胞子嚢 同 上 - 撮影記 ：
裂片先が円みを帯び見るからに可愛い感じのするシダ、図鑑で見たときから出会いたいシダの一つだった。
ある時、長野県の山地に最近発表されたばかりというある野生ランの撮影に出かける機会があった。
林下の草地で目的のランを撮影して戻ってくると、花仲間からこのシダがあることを教えられた。
急いで岩場に近づくと、岩陰に隠れるように可愛いこのシダが着生していた。
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