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- 科名・属名 : ゼンマイ科 ゼンマイ属
- 特徴 :
草丈20〜50cmの夏緑性シダ。
根茎は直立または斜上し、葉を叢生する。
葉は2形で、栄養葉は2回羽状複葉、卵状楕円形、長さ20〜50cm、幅15〜30cm。最下羽片は最大でなく、羽片と小羽片は、中軸、羽軸と約50度の角度で交わる。小羽片は狭披針形、長さ3〜6cm、幅7〜10mm。先も基部も鋭尖形、基部は短い柄があることもあり、左右相称。
胞子葉は4月に出、小羽片は線形、幅2〜4mm、胞子嚢を密につけ、胞子を放出するとすぐに枯れる。
- 分布・生育地 :
北海道(南部)〜九州(東部) (国外:日本固有) 渓流沿いの岩上、斜面
- 撮影月日・場所 :
2014年5月29日 神奈川県相模原市 (上は拡大写真あり、写真をクリック) 中・胞子嚢、下・小羽片 同 上
- 撮影記 :
増水すれば冠水する山地の渓流の川床の岩上、川沿いの斜面などに生える典型的な渓流沿い植物である。
ゼンマイやオオバヤシャゼンマイに似るが、下の写真のように小羽片の基部が左右相称、鋭形またはくさび形となり、小羽片の幅が狭い(7〜10mm程度)ことが特徴とされている。
山地の渓流沿いで時々見かけていたが、胞子嚢をつけた株になかなか出会えなく不思議に思っていた。図鑑で調べると、胞子嚢を放出するとすぐに枯れると知って納得した。
あるキク科の渓流植物を撮影に出かけた神奈川県の山地の渓流沿い、岩場にこのシダが群生していて、胞子葉も胞子嚢を放出前でまだ枯れずに残っていた。
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