アリドオシ(蟻通し)

Damnacanthus indicus


アリドオシ1

  • 科名・属名 : アカネ科 アリドオシ属
     注.APG分類では、学名(D. indicus var. indicus)

  • 特徴 :
     高さ20〜60cmの常緑低木。
     根は数珠状に肥厚せず、若枝には短い曲がった短毛が密生し、2〜3年枝まで残る。節には普通葉に十字対生するように長さ7〜20mmの刺があり、葉の2/3より長い。
     葉は対生、葉身は卵形、大小が交互につき、長さ1.5〜3cm、幅1〜2cm。先は鋭頭〜鋭尖頭、基部は円形〜くさび形、縁は全縁。質は革質、表面は無毛、裏面は無毛か脈上に伏した短い剛毛が散生する。葉柄は長さ0.5〜1mm、伏した短い剛毛が散生または密生する。
     花は枝先や葉腋に普通2個ずつつく。花柄は長さ1〜3mm。花冠は白色、漏斗形で、花筒は長さ約1cm、先は4裂し、裂片は卵形で鋭頭、長さ約3mm、外面は無毛、内面上部に軟毛が密生する。萼筒は鐘形、長さ1〜1.5mm、先は4裂し、裂片は狭三角形で先は鋭頭、長さ1〜1.5mm、伏した短い剛毛が散生または密生する。
     果実(核果)は球形で径4〜5mm、先端に萼裂片が残り、赤熟する。種子は長さ約3mm。

  • 分布・生育地 :
     本州(関東地方以西)〜九州 (国外:朝鮮(南部)、中国(西部〜中南部)
     常緑樹林下

  • 花期 :   

  • 撮影月日・場所 :
     上・全体1 1996年5月18日  東京都伊豆七島
     中1・全体2 2017年3月12日  千葉県館山市
     中2・全体3 2021年5月3日  宮崎県御池
     (上、中1、中2は拡大写真あり、写真をクリック)
     中3・花1 1996年5月18日  東京都伊豆七島
     中4・花2 2014年5月18日  愛知県田原市
     左下・果実1 2017年3月12日  千葉県館山市
     右上・果実2 2014年4月22日 徳島県海部郡
     右下・葉 2021年5月3日  宮崎県御池

  • 撮影記 :
     アリドオシの仲間は何種類かあるが、茎の節にある刺が7〜20mmと長く、葉よりも長さがあるのが特徴である。
     関東辺りにある長い刺のあるアリドオシはこの種しかないが、四国や九州には葉の小さいヒメアリドオシがある。
     島の植物を探しに出かけた伊豆七島では、木漏れ日の樹林下に白い花が咲いていた。

  • 果実2

    葉

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アリドオシ2

アリドオシ3

花1

花2

果実1