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- 科名・属名 : アカネ科 ミサオノキ属
注.APG分類では、ミサオノキ属は(Aidia)で、学名(A. cochinchinensis)
- 特徴 :
高さ2〜4m(時に7〜8m)の常緑低木〜亜高木。
葉は対生、葉身は長楕円形、長さ6〜13cm、幅1.5〜4cm。先は鋭尖頭、基部は漸鋭尖形で全縁。質は薄い角質、両面無毛であるが、裏面側脈基部のダニ室周辺には短毛がある。葉柄は長さ4〜8mm。托葉は狭三角形で先は尾状に尖り、長さ5〜7mm、幅2〜3mm。
花は枝先に葉腋につくが、対生する葉が線形で小さいことから、葉の反対側に腋生するように見える。花序は集散花序で長さ、幅とも2〜4cm、多数の花をつける。花序、小花柄は短い。花冠は淡黄色、筒形で長さ2.5〜3.5mm、先は4裂し、裂片は狭長楕円形で先は鋭尖頭、長さ8〜10mm、幅約2mm、外面は無毛、内面上部に軟毛を密生する。雄しべは長さ5〜8mm。花柱は下部が細くて上部は太く、長さ8〜10mm。萼筒は長さ約2mm、萼裂片は4個、三角状広卵形で先は尖り、長さ約1mm、裂片の縁に毛がある。
果実(液果)は球形、径7〜8mm、フユに黒熟し、2室に多くの種子が入る。
- 分布・生育地 :
本州(紀伊半島)、四国、九州 (国外:中国(中南部)、台湾、東南アジア) 樹林内
- 花期 : 5〜6月
- 撮影月日・場所 :
上・全体1 2021年5月25日 大分県佐伯市 中上・全体2、以下全て 同 上 (上、中上は拡大写真あり、写真をクリック)
- 撮影記 :
南方系の植物を見に大分県佐伯市の小さな島に渡るが、収穫はあまりなかった。
このままでは残念な1日となってしまうと、地元の花仲間が小さな神社の社叢に案内してくれた。
GWには咲き始めていたというこの花、日当たりのいい場所の花は終わっていたが、運良く咲き残っている花があった。
シマミサオノキは沖縄で出会っていたが、それに比べると花序につく花の数が断然多かった。
ミサオ(操)とつけられた変わった和名は、牧野富太郎氏の命名で、いつでも葉が青々として色が変わらない様子を、堅固な操に例えたとのことである。
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