イシダテクサタチバナ(石立草橘)

Cynanchum calcareum


イシダテクサタチバナ1


  • 科名・属名 : ガガイモ科 カモメヅル属
     注.APG分類ではキョウチクトウ科(APOCYNACEAE)、カモメヅル属(Vincetoxicum)、学名(V. calcareum)

  • 特徴 :
     草丈30〜80cmの多年草。
     クサタチバナによく似ているが、以下の違いがある。
     葉は狭披針形〜狭楕円形で幅が狭く、長さ7〜12cm、幅2〜4cm。質は厚い膜質で、上面は無毛。
     花序は茎頂のみにつき、小花柄はより短く、花冠裂片が細く、先が尖る。萼片は狭披針形。

  • 分布・生育地 :
     四国(徳島県剣山、高知県石立山) (国外:日本固有)
     山地の林下

  • 花期 :  6〜7月

  • 撮影月日・場所 :
     上・全体1 2010年7月3日  徳島県剣山
     中・全体2、以下全て    同  上
     (上、中は拡大写真あり、写真をクリック)

  • 撮影記 :
     梅雨の真っ最中、天気予報も100%の雨予報、何とか降らずにいてくれないかと祈りながら山に向かった。
     目的は徳島・高知の県境にある石立山で発見されたこの花、石立山以外の山でも発見されていて、今日はその剣山が目的地だ。
     山道に入ると、風は強く今にも降りだしそうだが、何とか降らずに持っている。
     ここも鹿ののため下草は綺麗さっぱり食われている。鹿の食わない植物だけが残っている。
     幸いなことにこの花も鹿の嫌いな植物のようで、この花だけが塊となって残っていて、花期もちょうどよかった。
     クサタチバナに比べると、確かに葉が狭く、花弁の先が尖り気味だ。
     風が強く撮影には苦労したが、やっと撮影し終えた頃、雨が降り出した。何とか撮り終わるまで待ってくれた空に感謝しつつ、早々に山を降りた。

  • 葉

    同じ科の仲間の花
イシダテクサタチバナ2

花